睡眠薬はやめるのが難しいので短期間もしくは頓服での使用が望ましい

空と太陽睡眠薬というのは使い始めはよく効くのですが、使っているうちに効きが悪くなってきます。

そして長期間使用していると、やめようとしてもなかなかやめられなくなってしまいます。

そのため、睡眠薬を使用する際には、基本的に一時的な使用に留め、目安としては1か月以内の使用が望ましいと言われています。

睡眠薬の耐性の問題

睡眠薬には耐性という問題があります。

これは、使用しているうちに徐々にその薬に慣れてしまい、より多くの量を使用しないと同じ効果が得られなくなってしまうことを言います。

つまり、同じ効果を得続ける為に、徐々に使用量が増えていくということです。

この問題点は、使用量が増えるほど、睡眠薬はやめにくくなってしまうということです。

一般的に睡眠薬を一気にやめることは難しいため、やめる際には徐々にやめていくことになります。

このときに多くの量を使っていると、少しずつ量を減らすため、やめるまでの道のりがとても遠くなってしまうのです。

また、やめるまでの時間も長くかかり、その分減量や断薬に失敗するリスクも高くなってしまいます。

現在主流として使われているベンゾジアゼピン系の睡眠薬(マイスリー、レンドルミン、デパスなど)は耐性の問題はそれほどないとは言われていますが、それでも経験上長期にわたり使用していると、効果が落ちてくるということを実際に実感しています。

睡眠薬の依存性の問題

依存性というのは、その薬に依存してしまい、その薬がないと眠れないという状態に陥ってしまうことをいいます

現在主流として使われているベンゾジアゼピン系の睡眠薬は、耐性と同じく依存性もそれほどないとは言われていますが、実際には依存性に苦しんでなかなかやめられないという話は非常によく聞きます。

そして、私自身も睡眠薬の依存性に悩まされている中の1人です。

2種類の依存性

睡眠薬の依存性には以下の2通りが存在します。

  • 身体的な依存
  • 精神的な依存

「身体的な依存」とは、その薬をやめるとこれまで体内に存在していた成分がなくなり、それが原因で様々なよくない症状が引き起こされる状態をいいます

例えば、動悸がしたり、不安感が強くなったり、通常より多く汗をかいたり、体が火照ったりといったところが代表的な症状です。

また、睡眠薬をやめた反動で眠れなくなる反跳性不眠という症状もしばしば現れます。

精神的な依存」とは、その薬はなくても身体的には問題ないものの、精神的にその薬に依存してしまい、結果として不安や不眠といった症状を引き起こしてしまうことを言います。

睡眠薬がなくてもちゃんと眠れるのだろうか、まだ薬が必要なのではないだろうかというような精神的な不安感によりもたらされる依存性と言えます。

精神
的な依存に関しては、完全に心の持ちようの問題なのですが、この心の持ちようというものは実に厄介で、なかなか自分でコントロールすることが難しいという側面があります。

短期間の使用や頓服での使用で耐性・依存性の問題を回避

1か月以内の使用

これまでに述べた睡眠薬の耐性・依存性の問題を避けるには、短期での使用に留めることが望ましいです。

ここでいう短期とは概ね1か月程度の期間を指します。

1か月という期間の意味合いとしては以下のようになります。

睡眠障害をある程度緩和するには多少の期間は必要とするものの、使い続けると耐性・依存性の問題が発生するため、その落としどころが大体1か月くらいということになります。

私の経験でも、1か月以上連続して睡眠薬を使い続けると、どんどんやめるのが難しくなってきます。

頓服として使用

また、依存性を回避するもう1つの方法としては、睡眠薬を頓服として使用するという方法があります。

頓服というのは、毎日定期的につかうのではなく、必要な時にだけ使うという方法になります。

この頓服であれば、連続して使うことが少ないため、依存しにくく、やめるときもそれほど苦労せずにやめられることが多いです。

このように、短期的な使用にとどめる、もしくは頓服として使用するという使い方をすることで、睡眠薬で問題になりやすい耐性や依存性といった問題を避けることができます。

必要な場合には使い続けることも必要

無理やりやめる必要はない

これまで睡眠薬の使用を短期間に限定する(もしくは頓服として使用する)ことを奨励すると書いてきましたが、必ずしも常にこの通りにする必要はありません。

例えば、睡眠薬を使い始めて1か月経ってもまだ睡眠障害が良くならない場合には、無理にやめるのではなく引き続き使い続ける方がいいです。

むしろ無理にやめようとすると、睡眠が十分にとれなくなり、心身に悪い影響を与えてしまいます。

このような場合には、睡眠障害が続く限りにおいては使い続け、落ち着いてきたところで徐々に薬を減らしていくというアプローチをとる方が賢明です。

漠然と使い続けてしまうのはよくない

ここで主張したい点は、漠然と使用し続けていると、気が付くと睡眠薬に依存してしまっていたという状態に陥りやすいため、改善が見られたら速やかに睡眠薬をやめるのが望ましいということです。

1か月以内に無理にでもやめるべきと言っているわけではありません。

あくまで、漠然と使い続けることはよくないということです。

ですので、必要な場合には、期間を気にせず、改善が見られるまで使うべきです。

確かに長期間使用すると依存の問題が発生しますが、だからといってやめられないというわけではありません。

依存してしまった場合でも、睡眠障害が改善すれば、徐々に量を減らすなりして時間をかければ睡眠薬をやめることはできます。

必要な時にはしっかり使い、漠然と使い続けることはしない、これが睡眠薬を使う際の鉄則だと思います。

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