うつ病で休職する際の手順、手続きまとめ。上司への報告が最難関

空と緑うつ病になると次第に仕事をすることが困難になってきます。

そして、いよいよ仕事ができないという状態になると、休職をして治療に専念する必要があります。

ここでは、会社を休職する際の手順、手続きをご紹介します。

1、病院に行く

まず自分の心身に異変を感じたら病院に行きましょう。

医者に自分の状態を話し、今後会社で働き続けながら治すことが可能なのか、それとも一旦会社を離れて治療に専念した方がよいのかアドバイスをもらいます。

もし軽症の状態であれば働きながら治すという選択肢もあるかもしれませんが、ある程度症状が進んでいる場合には、休職を勧められることが多いです。

また、最初は体のどこかに異変があるのかと内を受診し、その後心療内精神を受診するという場合も多くあります。

何はともあれ、まずは病院へ行き、診断してもらい、今後の治療方針について医者と相談しましょう。

そして、一旦仕事から離れ、長期の療養が必要と判断された場合には、休職へのステップへ進んでいきます。

2、上司に報告する

上司への報告はとても緊張する

病院へ行き、うつ病と診断され、しばらく治療に専念することが必要と判断された場合、まずは会社の上司に報告しましょう。

この上司への報告は正直とても難しいものです。

自分がうつ病ということをカミングアウトするのみならず、長期に渡り会社を休む必要があるということを伝えるのはとても勇気がいります。

場合によってはなかなか言い出せず、そのまま時間が経ってしまい、症状もどんどん悪くなっていくというケースもあります。

とても言い出しにくいことではあるのですが、やはりここは勇気を出して報告するしかありません。

この上司に報告するという部分は、休職にあたり一番の大きなハードルと言えます。

上司の反応は人それぞれ

また、報告した時の上司の反応も人それぞれです。

会社を休むことをよしとしない人の場合にはもちろんいい顔はしませんし、なんとか休ませずにすむ方法を模索する人もいます。

一方でうつ病に理解のある人だと、きちんと休むことが長期的に見てとても大事だということを認識しているため、割とすんなりと受け入れてくれるかもしれません。

いずれにせよ、うつ病により休職が必要という報告をした場合の上司の反応は多種多様であり、実際にやってみないとわからない部分があります。

それでもやはり勇気を出して報告しないことには何も進みません。

診断書を突き付けるのは得策ではない

なお、この段階で、診断書を上司に突き付けて会社を休みます、というやり方をしてしまう人もいます。

確かに診断書を出されると会社としては休ませないわけにはいかなくなりますので(診断書には拘束力があります)、休職するという目的は達成される可能性が高いです。

一方でこのやり方は、相談するのではなく、一方的に要求を突き付けるような形になりますので、上司との関係性が損なわれるリスクが大いにあります。

なるべく穏便に休職へ持っていきたい場合には(多くの人はそうだと思いますが)、相談するという形をとった方が良いです。

言い方としては、「医者からは休職を勧められており、自分の今の状態では残念ながら会社に貢献できそうもない」というようなことを伝えるのがよいのではないかと思います。

3、診断書を取得し、会社に提出する

会社を休職して長期で休む場合には、診断書が必要になります。

ですので会社を休職するという話がまとまった時点で診断書を会社に提出します。

場合によっては最初の病院に行く段階で、診断書を渡されるケースもあります。

診断書の内容

診断書には、病名と仕事ができない事由、そして休職が必要な期間が記載されています。

どの程度の期間休職が必要と記載されるかはケースバイケースですが、一般的には3か月程度のことが多いです。

なお、ここで記載された期間はあくまでその時点における便宜的なものになります。

例えば、「3か月の休養が必要」と記載されていたら、必ず3か月後に復帰しなければいけないということではありません

3か月後に復帰できる状態にないと判断されたら、再度診断書が発行されます。

そして、新しい診断書が出るたびに、会社に提出する必要があります。

4、仕事の引き継ぎを行う

会社を休職することが決まったら、仕事の引き継ぎを行います。

引き継ぎはしっかりした方がよい

正直長期的な休みが必要な状態で引き継ぎをすることは大変しんどいですが、やはり会社員としてやるべきことはやらなければいけません。

特に、休職はするものの、今後もその会社で働き続けたい、できるだけ良好な関係を維持していきたいと考えているのであれば、できるだけ引き継ぎはきちんとしておいた方がよいです。

引き継ぎを適当にやってしまったがために、あいつのせいで仕事が回らなくなった、ミスが頻発するようになったと思われてしまっては、自身の評判に関わります。

もはや極限に近い状態かもしれませんが、体調が許す限りにおいて引き継ぎはきちんとしておくことをおすすめします。

几帳面な人はやりすぎに注意

一方で、とても几帳面な人の場合、引き継ぎを丁寧にやりすぎてしまい、体調を極度に悪化させてしまうということもあります。

このような性格の人の場合には、ある程度メリハリをつけた引き継ぎが必要です。

いずれにせよ、引き継ぎはいい加減にやるのではなく、常識に照らして最低限のことをしておけば問題ないのではないかと思います。

5、しっかり休める環境を用意する

いよいよ会社を休職し、療養に専念するとなると、しっかりと休める環境を用意することが必要です。

基本的には自宅で療養する人が多いですが、自宅にストレス元があったり、しっかり休めない
環境であったりする場合にはその限りではありません。

例えば、自宅にいると親や配偶者がいい顔をしなかったり、小さい子供がいてしっかり休めないといった事情がある場合には、休める環境を別に用意するということも必要です。

配偶者がいい顔をしなかったり小さい子供がいる場合には自分の実家に帰ったり、またお金はある程度かかりますが、入院するという方法もあります。

入院には一長一短がありますが、症状が重い場合、自宅でしっかり休めない場合に活用されるケースがあります。

入院については以下の記事にまとめていますので検討されている方はご参考までにどうぞ

  • うつ病における入院治療の種類とメリット、デメリット

いずれにせよ、うつ病の療養中はしっかり心身ともに休むことができる環境で過ごすことが大切です。

ストレスが存在する場所で療養していても、なかなかよくなりません。

自分にとっていいと思える、安心できる場所で療養することが大切です。

まとめ

以上、うつ病で休職する際の手順のまとめをご紹介しました。

今一度振り返ると、

  1. 病院に行く
  2. 上司に報告する
  3. 診断書を取得し、会社に提出する
  4. 仕事の引き継ぎを行う
  5. しっかり休める環境を用意する

となります。

この中で何よりもハードルの高いステップは「上司に相談する」ところです。

うつ病であることをカミングアウトするのみならず、長期の休みが必要ということを伝えるのはとても勇気がいります。

また、言ったところでどんな反応をされるかもわかりません。

正直ふたを開けてみなければわからない部分になりますが、それでも伝えるべきことは伝えなければなりません。

そして上司に納得してもらう必要があります。

最終的には、診断書が出ていれば強制力が発生しますので、上司が納得しようがしまいが休職することは可能です。

ですが、やはり会社との関係はできるだけ円満にしておくに越したことはありませんので、あまり一方的に診断書を突きつけるようなやり方はおすすめしません。

このやり方は最終手段として心得ておいた方が良いかと思います。

うつ病で休職するまでの手順には、このように辛い場面もありますが、やはり自分の体調を回復させるためにも通らなければいけない道になります。

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