ハローワークと病院で障害者雇用について聞いた話。精神障害はまだまだ厳しい

癒しの空と緑障害者手帳を取得し、障害者として公に認められると、企業の障害者雇用枠に申し込むことができます。

この障害者雇用枠は、障害者に配慮した雇用という意味ではポジティブなのですが、現実的には給料が少ない、仕事の幅が少ないといったデメリットも存在します。

そしてこの障害者雇用枠で働くためには、手帳を持っていればいいわけではなく、企業の書類審査や面接を経て、ようやく内定が出るという流れになります。

つまり、手帳を持っていれば無条件で障害者雇用枠で働けるわけではなく、実際には通常の採用プロセスと同じような手順を踏む必要があります。

ここでは、精神障害者の障害者雇用について、ハローワークや病院で聞いた話をご紹介します。

障害者手帳は必須

まず基本的なところからですが、障害者雇用枠に申し込むには障害者手帳が必要です。

障害者手帳を持っていることで、公的に障害者であると認められることになります。

ですので、障害を持っており、障害者雇用枠で働くことを検討しているにも関わらず、手帳を持っていない方は、まずは医者と相談しましょう。

医者の診断書が必要

障害者雇用枠に申し込む際には、医者の診断書が必要です。

ここでいう診断書は、「障害はありますが、働くことに問題はありません」ということを証明するものです。

要するに、医者から働けるというお墨付きをもらってはじめて障害者雇用枠に申し込めるようになります。

前職はあまり重要ではない

一口に障害者雇用枠の仕事といっても、様々なものがあります。

基本的には事務であったり、営業のサポートであったり、負荷の小さい仕事が中心ですが、その内容は多岐にわたります。

そして、求人を眺めているうちに気になるのは、これまでの経歴と一貫性がある必要があるのかどうかということです。

この点に関しては、過去の職種はそれほど重要ではないようです。

なぜかというと、理由は以下の2点です。

  • そもそも障害者雇用は専門性がそれほど求められない
  • 過去どうだったのかより、ちゃんと働けるかどうか(体調管理ができるかどうか)の方が大事

ということです。

なので、職種を選ぶ際には、あまり過去にこだわらず、自分が興味を持てそうなものや、これなら元気にはたらけそうだというものを選ぶとよいと思います

ただし、一部にはプログラマーのような専門性の高い職種もありますので、そのような場合にはこれまでの経験も重要になるかと思います。

採用で有利になる条件

既に述べたように、実際の採用において前の職場で何をしていたのかはそれほど重要な問題ではありません。

では何が重要視されるかと言うと、前職の勤続年数が採用においては重要な要因になるとされています

なぜ勤続年数が重要かと言うと、長い期間同じ会社で働けたということは、その人に環境に適応する能力があり、かつ飽きっぽくなく、長期的に働いてくれる人とみなされるからです。

要するに、勤続年数が長いとそれだけ信頼されるということです。

そしてその信頼が、採用の確率を高めてくれることになります。

もちろん勤続年数だけが大事なわけではありませんが、話を聞く限りにおいては、かなり大事なポイントになるようです。

身体障害より精神障害の方がハードルが高い

これはよく言われていることですが、同じ障害者でも、身体障害者よりも精神障害者の方が採用のハードルが高いです。

なぜこのような傾向があるかというと、身体障害者は何をどう配慮すればよいかが明確なため、会社としても対応しやすいです。

一方で、精神障害者は何をどう配慮すればよいかが明確ではなく、また個人差も大きく、会社として対応しにくいという事情があるようです。

見た目でどこにハンディキャップがあるかがわかる身体障害者に比べ、見た目での判断が難しい精神障害者は、やはり雇用という面から見ても難しいようです。

ただし、トレンドとしては障害者雇用に占める精神障害者の割合は増えてきており、また今後障害者の法定雇用率を上げる動きもありますので、将来的には精神障害者の方が不利な点は少しずつ解消されていくのではないかと思っています。

障害者雇用での働く環境

障害者枠で雇用された場合、大きく分けて2パターンの働き方があります。

1つは普通に働いている人に混じって働くパターン、もう一つは障害者のみの職場で働くパターンです。

どちらがいいかは一概には言えませんが、両者で環境はかなり異なるため、事前にどちらのパターンなのかは要確認と思われます。

この辺りの違いは以下の記事にまとめていますのでご参考までにどうぞ

参考記事:障害者雇用枠で働くメリットとデメリットまとめ

一般枠で働くこともできる

当然の話ではあるのですが、障害者手帳を持っていても一般枠で働くことは可能です。

ただし、一般枠で働く場合には、障害を持っている(障害者手帳を持っている)ことをオープンにすると、採用される確率が著しく減少します。

会社としては健康な社員にバリバリ働いてほしいので、当たり前と言えば当たり前の話ですね。

なので、一般枠で働くためには、障害を持たない方と遜色がないくらいに体調を維持し、また仕事をこなしていく必要があります。

ハードルとしては結構高いものがありますが、今後のキャリアや給料などの面からは、一般枠で働いた方が有利なのは間違いない為、体調が相当回復し、かつ安定的に維持できている状態であれば、一般枠にチャレンジすることもありだと思います。

結局は相性が大事

最後になりますが、採用及び実際に働く場合において、結局一番大切なのは相性になります。

例えかなりのハンデがあったとしても、面接で話が盛り上がれば採用される確率は上がります。

また、実際にその職場で働く際にも、周りとの相性次第で居心地の良し悪しが大きく変わります。

この相性というのは、実際にその場にならないとなかなかわからないのですが、判断材料として割と信頼できるのは自分の直感だと思います。

つまり、自分が直感的に合うと思ったものは実際に合うことが多いし、そうでない場合にはやっぱり合わなかったということが多いです。

周りの尺度ではなく、自分の感覚を素直に信じるということも大切かと思います。

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