うつ病の治療にも増強療法としてエビリファイが使われることがある

森と空エビリファイという薬は主に統合失調症に使われる非定型抗精神病薬です。

しかしながら、この薬はうつ病の患者に対しても処方されることがあります。

いわゆる増強療法と呼ばれるものです。

増強療法とは、抗うつ剤を使用しても効果が不十分な場合に、他の薬を追加し、効果の増強を図る方法のことを言います。

ここではエビリファイを使った増強療法についてご紹介します。

抗うつ剤にエビリファイを加える増強療法

うつ病にエビリファイを使う理由

単極性のうつ病の患者に、エビリファイを単体で使うことは適応外処方となります。

しかしながら、既存の抗うつ剤に加えエビリファイを追加するという増強療法は治療の適用として認められています。

これはすでに使っている抗うつ剤の効果を、エビリファイを追加することでさらに強めることを狙った処方になります。

ですので基本的にエビリファイ単体での処方は認められていないわけです。

効果の異なる2つの薬を組み合わせることで、相乗効果を狙うわけですが、うつ病にエビリファイを使うことは、特にドーパミンを増やし状態を上げる(活動性を増やす)効果があると言われています。

エビリファイは使用量で効果が変わる

なお、エビリファイという薬は使用量により効果の出方が変わるという一風変わった特徴があります。

少量で使用した場合にはドーパミンを増やし、多くの量を使った場合にはドーパミンを減らすという逆の効果が表れます。

うつ病の増強療法に使う場合には、基本的にドーパミンを増やす方向の治療が行われますので、少量(1mg程度)の場合が多いようです。

増強療法はかなり効いた

上記のように、この増強療法が行われるのは、基本的に抗うつ剤単体での効果が不十分であると認められる場合に限られてます。

私の場合、リフレックスという抗うつ剤を長く使っていますが、一時体調を崩した時に増強療法としてエビリファイが追加されたことがありました。

医師の説明によると、エビリファイを追加することによって抗うつ剤の効果が増幅されることが期待される他、エビリファイの少量の追加というのはドーパミンを増やす効果もあるため、そのような狙いで処方したとのことです。

そしてこのエビリファイを追加するという増強療法はかなり効果がありました。

使い始めた当初はそれほど大きな変化は感じなかったのですが、1週間ほど経つとそれまで鉛のように重く動けなかった体が徐々に動くようになってきました。

また意欲ややる気という面においてもかなり効果があったように思います。

もちろん個人差はあるかと思いますが、既存の薬ではなかなか効果が上がらない時に増強療法というのは、試してみる価値はあるんだなというのが個人的に思ったところであります。

やめても効果はしばらく持続する

エビリファイの特徴の1つですが、この薬はやめても効果がしばらく持続するという特徴があります。

しばらくしてエビリファイをやめた後も、体調が悪くなることはなく、エビリファイを使っているのと同様の体調を維持することができました。

おそらくですが、このエビリファイの増強療法には状態にスイッチを入れるような効果があるのではないかと感じています。

つまり、エビリファイを使うことで、体調を上向かせるスイッチが押される。

そして一度スイッチが押されたら、元になったエビリファイがなくなってもスイッチが押されたままの状態がしばらく続く。

このような効果があるのではないかと感じました。

いずれにせよ、私にはかなり明確にこのエビリファイは効いてくれましたので、既存の抗うつ薬では効果が不十分で、体調が優れないときには試してみる価値のある処方なのではないかと思います。

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