うつ病には寝たきりになる時期があるので家族は理解が必要

空と雲家族がうつ病になった場合、とても驚かれると思います。

そして、ほとんど寝たきりになってしまった姿を見て、このままではよくならないのではないかと思ってしまうかもしれません。

しかしながら、うつ病からの回復にはしかるべきプロセスがあります。

そして、そのプロセスの中で、寝たきりになるという時期が存在するのです。

ですので、家族の方は寝たきりの状態を心配するのではなく、今は寝たきりになる必要があるのだと理解する必要があります。

また、寝たきりになっている当事者も、無理に起きて活動するのではなく、寝たきりになる時期が必要であるということを理解する必要があります。

うつ病からの回復プロセス

うつ病からの回復には大きく分けて3つのステップが存在します。

それぞれ「急性期」「回復期」「社会復帰準備期」となります。

以下その概要になります。

急性期

急性期は最も症状の重く、ほとんど何もすることができない時期です。

エネルギーが枯渇してしまっているため、活動らしい活動はほとんどすることができません。

寝たきりになってしまうのもこの時期で、ひたすら休むことがこの時期には重要になります。

見た目にはほとんど廃人のように見えてしまうかもしれませんが、内面では少しずつエネルギーは溜まってきています。

回復期

エネルギーがある程度回復し、徐々にできることが増えてくる時期です。

寝たきりから徐々に解放され、回復が実感しやすいのもこの時期になります。

ただ一方で、まだまだ状態は不安定なため、活動しすぎると寝込んでしまったり、場合によっては急性期に逆戻りすることもあります。

あくまで無理のない範囲で活動量を上げていく時期となります。

社会復帰準備期

回復期で体力が回復し、状態が安定してきたら社会復帰準備期に入ります。

この時期はその名の通り、社会復帰に向けて準備を進めていく時期になります。

具体的には働くことを想定して生活リズムを整えたり、図書館など家の外で過ごして社会復帰に備える時期になります。

寝たきりになるのは主に急性期

以上の3つがうつ病からの回復の3つのステップになります。

そして、既に触れましたが、寝たきりになるのは最も症状の重い急性期になります。

この時期はうつ病発症の直後に当たり、エネルギーが枯渇し、最も辛い時期になります。

この状態から脱するにはとにかく寝るだけ寝て、エネルギーを回復させることが大切なのです。

なので、ずっと寝ていて本当に治るのだろうか?と心配するのではなく、今はとにかく寝ることが必要なのだということを理解する必要があります。

寝たきりにならないとむしろ長引く可能性がある

逆にこの時期にしっかり寝てエネルギーを回復させないと、その後の回復期からなかなか進まず、場合によってはエネルギー不足で急性期に戻ってしまうこともあります。

ですので、うつ病発症直後や休職直後に寝たきりにならない場合には、その方が注意が必要と言えます。

とにかくひたすら寝てエネルギーを溜め回復を待つ。

一見遠回りにも見えますが、これがうつ病からの回復においては絶対的に必要なプロセスになります。

「寝る子は育つ」ではないですが、うつ病治療においては「寝る子は治る」といっても過言ではありません。

どのくらいの期間寝たきりになるのか

寝たきりになる期間は人によってまちまちですが、概ねの目安としては1か月から3か月です。

比較的ダメージが少ない場合、1か月程度寝たきりの生活をすると徐々に寝たきりではなくなってきます。

一方で、症状が重い場合には3か月やもしくはそれ以上の期間寝たきりになることもあります。

逆に寝たきりになる期間が1週間や2週間ということもありますが、このケースには注意が必要です。

というのは1週間や2週間という期間ではしっかりとエネルギーが溜まらず、このくらいの期間で活動し始めてしまうとむしろその後の回復がうまくいかないということがあるためです。

もし1か月より短い期間で寝たきりから脱出できそうだとしても、最低1か月間は寝たきりの生活を送ることをおすすめします。

まとめ

以上をまとめると、うつ病から回復するにあたっては、寝たきりになる期間が必要です。

そのため、寝たきりでほとんど動かず、廃人のようになってしまったと感じても、それは回復のためのプロセスの1つなのだと認識すべきです。

もちろんずっと寝たきりになるのではなく、エネルギーがある程度溜まってくれば自然と寝たきりの状態からは抜け出すことができます。

ですので寝たきりの状態の時は無理に何かをしようとはせず、今自分にとっては寝たきりになる必要があるということを受け入れ、日々を過ごすことが大切です。

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