うつ病でも仕事をうまくこなし、再休職せずに働き続ける6つのコツ

うつ病からの回復うつ病を抱えながら働いていくことはとても大変なことです。

常に人よりもハンデを負いながら、戦い続けるようなものです。

しかしながら、ハンデを負っていても、いろいろな工夫をすることで仕事をうまくこなしていくこともできます。

ここではうつ病を抱えながらも仕事をうまくこなしていくコツをご紹介します。

1、スタートダッシュを意識する

あらゆる仕事には締め切りがあります。

そして、締め切りが近づくほど、精神的に追い詰められる気持ちになります。

そうすると、生産性も落ち、心身に悪影響を与えてしまいます。

一般的には、ある仕事を任されたとき、期限を確認し、期限に間に合うようにスケジュールを立てます。

しかしながら仕事というのは不測の事態がつきものなので、いつもスケジュール通りにいくとは限りません。

そして締め切りが近づくにつれ、徐々に焦りが生じ、上記のような悪影響が出始めます。

このような状況を回避するには、スタートダッシュを心がけることが大切です。

仕事を始める段階で、スケジュール通りではなく、出来る限り前倒しで仕事を進めていきます。

そして明らかに余裕をもって期限に間に合うと確信できたところで、ペースダウンします。

この方法のよいところは、精神的なプレッシャーを受けずに仕事をこなすことができることです。

期限ぎりぎりのプレッシャーを感じる状態になると、全力で仕事に取り組むことができるという人も中にはいますが、うつ病を抱える人にとっては、プレッシャーは害にこそなれプラスにはなりません。

ですので、できるだけ序盤にスタートダッシュをし、精神的な余裕をもって仕事に取り組むことが大切です。

もちろんスケジュール通りに進める、終盤に加速するという方法もありますが、経験的にはトータルで一番精神的に負荷が少ないのが、このスタートダッシュで前倒しで進めるという方法になります。

2、出来ないことは断る

なかなか仕事を断ることができないという人は多いです。

いい人ほど他人のことを気遣い、頼まれたことを無理してでもこなそうとしてしまいます。

しかしながら、当たり前ですが、人のキャパシティには限界があります。

そして、うつ病を抱えている人のキャパシティは健康な人に比べると、大分少ないのが現実です。

そのような状態で多くの仕事を抱えてしまうのは、自身の体調を悪化させるのみならず、最終的には仕事が終わらず、周りにも迷惑をかけることにもなります。

このような事態を招かないためにも、自分のキャパシティを客観的に評価し、出来ないことはできないと断ることが大切です。

中には上司からの依頼を断ることで評価に影響するのでは、と気にする人もいるかもしれません。

しかしながら、うつ病を抱えながら働く人にとって第一に大切なのは、上司の評価ではなく自身の体調です。

また、自分が多くの仕事を抱え、これ以上仕事をすると体調に支障をきたすということを説明すれば、大抵は納得してくれるはずです。

上司には、仕事を管理すると同時に、部下の体調も管理する責任もあるからです。

ですので、過剰な仕事を抱えている場合には、断るべきときはしっかりと断るようにしましょう。

断ったことで一時的にちょっと気まずくなったとしても、きちんと自分の仕事をこなしていれば(まっとうな上司であれば)評価もきちんとついてくるはずです。

3、優先順位の確認

うつ病を患っているいないに関わらず、仕事をする上で優先順位を意識することはとても重要です。

どんなに頑張って仕事をしても、優先順位を間違え、どうでもいいことに力を費やし、重要なことをないがしろにしてしまうことほど無駄なことはありません。

ましてやうつ病というハンデを負っている場合にはなおさらです。

サラリーマンの基本動作といってしまっていいと思いますが、仕事をする際には必ず優先順位の確認をしましょう。

そして力の入れどころ、抜きどころを把握し、緩急をつけて仕事を進めていきましょう。

仕事というのは理不尽なもので、力を注いだものが必ずしも評価されるとは限りません。

一方で、片手間でやった仕事が意外と評価されるということも多いのです。

つまり、仕事は労力と評価が必ずしも一致しないので、優先順位を意識することで仕事の効率を大幅に高めることが可能になるのです。

力を入れるべきところに入れ、抜くところを抜くことができれば、全体としてエネルギーを大きく節約することができます。

そしてエネルギーを節約することができれば、そのエネルギーを新たな仕事に注ぐこともできまし、体調の回復の助けにもなります。

このように優先順位を意識して仕事をすることは非常に大切なことなのですが、いまいち自分では優先順位が明確でないという場合には、上司など仕事のキーマンに相談することをおすすめします。

4、人に頼る

仕事を1人で抱え込んでしまうというのはうつ病の人に見られる特徴の1つです。

しかしながら、仕事を1人で抱え込んでしまうことは、自分にとっても、組織にとってもよいことではありません。

仕事を抱え込むことは精神的な負担になりますし、また自分に何かあったときに組織としてリスクヘッジできないため、抱え込むことにはデメリットしかありません。

自分一人で完結しようとするのではなく、できるだけ周りの人も巻き込みながら仕事をするようにしましょう

周りの人を巻き込むことでコミュニケーションも生まれますし、またリスク分散することで精神的にも楽になります。

また、人によって得手不得手が存在しますので、自分の苦手なことについては自分で解決しようとするのではなく、得意な人に頼った方が楽に物事が進みます。

このようにうまく人に頼り、周りの人を巻き込むことで、仕事の負荷や精神的な負担を減らすだけでなく、周りとの円滑なコミュニケーションのきっかけとすることもできます。

是非自分の苦手なこと、自分にはよくわからないことについては積極的に周りに頼るようにしましょう。

5、粗削りでも報告

仕事を上司に報告するタイミングは人それぞれです。

こまめに報告する人もいれば、(自分的には)完璧に仕上がってから報告する人もいます。

個人的には、あまりにこまめに報告する必要はないものの、完璧に仕上げてから報告することはとてもリスクが高く、でおすすめすることはできません。

まずそもそも仕事の方向性が上司の認識と違った場合、完璧な報告が全く意味のないものになる可能性があります。

また、完璧に仕上げるまでにかかる時間は、8割くらいの完成度に比べ倍以上の時間がかかることがあります。

つまり、完璧に仕上げてから報告するというやり方は、上司の意向から逸れるという意味でも、時間を浪費するという意味でも大きなリスクがあるやり方なのです

このような行き違いによる消耗を避けるには、粗削りの段階で報告することが重要です。

この段階であれば、もし方向性に違いがあったとしても容易に軌道修正できますし、なにより早い段階での報告というのは上司にとってもありがたいことです。

上司の立場からすると、部下が自分の意図したとおりのことを進めているのか、そしてどの程度進んでいるかは常に気になることです。

ですので、荒削りの段階で一旦報告し、方向性がずれていないか、今後の進め方をどうしたらよいかを相談することは双方にとってメリットがあります。

このやり方は仕事をする上での常套手段だと私は思っていますが、意外とこのようなやり方をせずに労力を無駄にする人も結構います

エネルギーを節約し、限られた時間と体力の中でアウトプットを出していくためにも是非活用してほしい仕事の進め方になります。

6、定時に帰る勇気を持つ

会社の社風にもよりますが、なかなか定時に帰りにくい雰囲気の職場というのが存在します。

場合によっては、上司が帰るまで自分が帰れない職場というのも存在します(時代遅れも甚だしいですね)

どうも日本の会社というのは同調意識が強いので、自分だけ他の人と違うことをすることに抵抗を感じる人が多いです

そのため、周りに合わせてダラダラ職場に残っているという人も多数います。

人から変な目で見られたくない、人と違うことをして目立ちたくないというのは人間の本能とも呼べるものですが、このような考え方はうつ病を患いながら仕事をする上では、百害あって一利なしです。

そもそもうつ病と患っている時点で自分は周りの人とは違うのです

ですので、周りの人に合わせるということ自体に無理があります。

特に体力という点に関しては人よりも大きなハンデを負いながら働いているため、出来るだけ早く帰り、体力を回復させるということは非常に大切なことです。

職場というのは、いるだけでも体力を消耗します。

そのような場所に周りとの付き合いのためにダラダラと長くいても、何もいいことはありません。

やるべきことをやったのであれば、定時に帰り、しっかりと体力の回復に努めるべきです。

その方が長期的に見て、体調という点でも仕事という点でもプラスに働くはずです。

今更周りの目を気にしても仕方ありません。

うつ病を抱えている時点で、あなたは他の人とは違う次元で戦っているのです。

周りにダラダラ流されるのではなく、定時に帰る勇気を持つようにしましょう。

まとめ

以上、うつ病を抱えながらも仕事をうまくこなすコツを6つほどご紹介しました。

簡単にまとめると、

  1. スタートダッシュを意識する
  2. 出来ないことは断る
  3. 優先順位の確認
  4. 人に頼る
  5. 粗削りでも報告
  6. 定時に帰る勇気を持つ

となります。

これらを見て思うのは、このような仕事のやり方はうつ病を抱える方のみならず、働く人に共通した重要なことではないかということです。

そもそも元気に働いている人の中でも、ここに書いたようなことを全てこなせているような人は少ないのではないでしょうか。

そういう意味で、このような工夫を取り入れていくことで、うつ病を抱えながらもうまく仕事をこなしていくことは可能なのではないかと思います。

仕事を振られたら、まずはできるかどうかを判断し、できる場合には優先順位を確認し、スタートダッシュを意識する。

そしてわからないところ、苦手なところは人に頼り、粗削りの状態でも報告をして確認し、帰れるときには定時に帰る。

このような仕事の仕方をすることにより、ハンデを乗り越えることが可能になるのではないかと思います。

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