うつ病からの復職後、会社から低い評価を受け続けた話

海と船

1度目のうつ病で休職後、私は同じ会社へ復職しました。

しかしながら、このうつ病で休職という経験により、長きにわたり会社で低い評価を受け続けることになりました。

復職後の働きぶり

復職後の1年程度は、再発の危険性を認識していたため、ある意味体調を優先した働き方となっていました。

しかしながら、2年、3年と経つにつれ、仕事のパフォーマンスは以前と同等か、むしろ経験がついてきた分、以前よりアウトプットの質や量が明らかに増えてきました。

また、他の部署の方から是非私と仕事をしたいという名指しでのオファーもいただくこともありました。

もうこの頃には、過去のうつ病のことはほとんど忘れ、仕事も休日もうつ病を発症する前と同程度に活動できるようになっていました。

(しかしながら、完全に以前の状態に戻ったわけではありませんでした。このあたりについては別の記事で紹介する予定です)

復職後の勤務評価

このように、復職後何年かすると、仕事のパフォーマンスは完全に戻り、また経験が付いた分以前より高いパフォーマンスを上げるようになっていたのですが、会社からの勤務評価はいつも「最低」というものでした。

どんなに頑張ろうとも、評価はいつも「最低」。

そのため、私より何年も前に入社した人にも評価で追い越され、挙句の果てに私が教えている人の方が私より給料が高いという明らかにおかしな状態となっていました。

正直耐えがたい屈辱でした。お金の問題ではなく気持ちの問題です。

評価の場においては、うつ病で休職したから評価が低いとは絶対に言わないものの、それ以外の理由は全く考えられませんでした。

なぜうつ病で休むとここまで不遇な評価を受け続けなければならないのでしょうか。それほど会社にとってうつ病は都合の悪いものなのでしょうか。

正直私は、この不当とも思える評価に納得はできませんでしたが、だからといってあからさまに文句を言っても更に状況は悪化するだけですので、ひたすら評価のことは考えないようにして過ごしてきました。

評価で会社と争うのは無意味

このように、私は自分の評価について納得できないながらも受け入れるという姿勢をとってきました。

一方で、中には納得できず、上司に評価は不当であると詰め寄ったり、過激な例だと弁護士を雇って会社と戦ったという方もいるようです。

しかしながら、このように反旗を翻しても、概して良い結果にはならないことが大半です。

そもそも評価のいうものは往々にして定性的なもので、上司の見方によってどうにでも変えることができるものです。

例えば、非常にリーダーシップがある人がいたとしても、それをプラスと捉えるか、自分を押し通して周りを引きずる傾向があるとネガティブに捉えるかは見方によって変わってきます。

また、物静かできちんと仕事をこなす人に対しては、しっかり与えられた仕事をこなすまじめな人とみなすか、やや協調性に欠け与えられた仕事しかこなさない人とみなすかは捉え方によって変わってきます。

このように、評価というのはどうにでも言い訳ができてしまうものなので、例えば裁判を起こして不当な評価だと主張しても、それを立証することはほとんど不可能に近いです。

そのため、評価について会社に文句をいったところで、会社からの心証が悪くなるだけで、ほとんどいいいことがないというのが現実です。

もしどうしても納得できない場合には、会社を辞める覚悟で争うか、もしくは他の会社に転職して、評価の問題をゼロにしてしまうのがよいのではないかと思います。

うつ病への偏見

このような不遇な評価の背景には、うつ病に対する偏見がいまだにはこびっている様子がうかがえます。

なぜ精神疾患は癌や盲腸のような病気とは同列として扱われないのでしょうか。

どんなに頑張ろうとも、あの人はうつ病に罹ったからでなぜ一蹴されてしまうのでしょうか。

やはり会社という利益を追求する場である場合、一度でも精神疾患に罹った社員は本音の部分では欲しくないということなのでしょうか。

だとしたら、これは大きな社会問題なのではないかと思います。

会社には個人の多様性を認める義務があるはずです。

個々人の様々な多様性を尊重し、過去がどうであれ今いる人にとって公平であるような社会であってほしいと心から願います。

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