メイラックスの依存性・離脱症状とやめるときの経験

森と空

メイラックスは抗不安薬と呼ばれるカテゴリーに属する薬です。

抗不安薬とは脳の緊張や興奮を抑え、不安を和らげる効果のある薬のことを言います。

この抗不安薬はしばしば副作用である依存性や離脱症状が問題になることがあります。

ここではメイラックスの依存性と離脱症状について私の体験を交えながらご紹介します。

抗不安薬の依存性と離脱症状

メイラックスをはじめとした抗不安薬や睡眠薬というのは依存性が問題になる場合があります。

依存性とは、その薬に慣れてしまうことにより、その薬をやめると様々なよくない症状が発生してしまい、その薬なしではいられないという状態になってしまうことです。

離脱症状の種類

依存性により発生する離脱症状には以下のようなものがあります。

  • 不安や焦燥感
  • 頭痛
  • 動悸
  • 吐き気
  • 発汗
  • イライラ

離脱症状には個人差がありますが、上記のような症状を中心に様々なものが出現する可能性があります

依存性の起こり易さ

睡眠薬や抗不安薬の中でも依存性の起こりやすさに違いがあり、基本的に以下のような場合に依存性が起こりやすくなります。

  • 作用が強い
  • 作用時間が短い
  • 使っている期間が長い
  • 薬に対する忍容性が低い

1つ目の「作用が強い」というのはわかりやすく、作用が強いと効果が実感しやすく、体に与える変化も大きいためその薬に依存しやすくなります。

2つ目の「作用時間が短い」は、薬の効いている時間が短いほど薬の血中濃度の変化が大きくなるため、依存しやすくなります。

3つ目の「使っている期間が長い」は、長く薬を使っているとその薬が体内にあるのが普通という状態になってしまうため、依存しやすくなります。

4つ目の「薬に対する忍容性が低い」は個人差がありますが、薬に対して反応しやすい体質の人ほど依存しやすいという傾向があります。

一般的には、男性より女性、体の大きい人より小さい人の方が薬に対する忍容性は低い傾向があると言われています(もちろん個人差はあると思います)

これら4つのうち、純粋に薬の特徴に関わるのは1番目の作用の強さと2番目の作用時間になります。

メイラックスに関しては、

  • 作用はやや強い
  • 作用時間はとても長い(1日以上)

という特徴があります。

作用はやや強いですが、作用時間はとても長いため、離脱症状は起こりにくい抗不安薬となります。

実際のところ、メイラックスは抗不安薬の中では依存性が低いことが知られており、他の抗不安薬を止める際に、一度メイラックスに置き換えてから減薬するという使われ方もよくします。

そういった意味で、メイラックスに関しては、適切に量を管理している限りにおいては、依存性や離脱症状の問題は起こりにくいと言えます。

メイラックスをやめるときの経験

メイラックスの使用状況と依存性の評価

私のメイラックスの使用状況を、先述の依存しやすいケースに当てはめると、

  • 作用の強さ:やや強い
  • 作用時間:とても長い(1日以上)
  • 使用期間:半年程度を何度か及び頓服
  • 薬に対する忍容性:やや低い

となり、薬自体は依存性を起こしにくい特徴を持つものの、使用期間はある程度長かったため、その分依存性や離脱症状にはやや注意が必要という評価になります。

実際にやめるときの経験

実際にメイラックスをやめる際には、離脱症状は特に起こりませんでした。

メイラックスという抗不安薬は上記のようにとても作用時間が長く、一度服用すると1日以上効果が継続します。

そのため、常に一定の効果を発揮し続けていることになり、抗不安薬を使っているという感覚が薄くなる薬です。

一方で、常に抗不安作用を発揮してくれているおかげで、知らず知らずの内に日中ぼんやりとまったりした状態で過ごすことができるという特徴があります。

つまりとても効いているという実感は少ないものの、実はマイルドにじわじわと効果を発揮してくれているというのがメイラックスの特徴と言えます。

この効いている実感が少ないというのがメイラックスのポイントでこの特徴により離脱症状の発生確率をかなり抑えてくれていると思います。

また、実際にやめる際にも半減期が約120時間ととても長いことから、少しずつ薬が体から抜けていき、気が付くと効果がなくなっているという状態になります。

そのため、離脱症状を感じる以前に「あれ、そういえばもうメイラックスは効いていないのかなあ」というような状態になります。

このような特徴の抗不安薬であることから、メイラックスをやめる際には離脱症状は全く起こりませんでした。

ベンゾジアゼピン系の薬を止める際によく使われる

このメイラックスという抗不安薬は、ベンゾジアゼピン系の薬(睡眠薬、抗不安薬)の離脱症状を防ぐという点でとても重宝されている薬です。

例えばワイパックスやレキソタンなどの比較的キレのよい(効果の実感しやすい)抗不安薬をやめる際に、いきなりやめると離脱症状が現れる可能性があります。

このような場合に、まずはメイラックスに置き換え、そしてメイラックスを減らしていくという方法がよくとられます。

メイラックスは抗不安薬としても確かな効果を持ち、長く続く不安を和らげたり、不安予防に使われたり、日中体を休ませる状態にするためなどいろいろな使われ方をする薬ですが、こうした効果に加え、ベンゾジアゼピン系の薬をやめるための橋渡しになる貴重な存在です。

このようにメイラックスは効果と安全性という観点からとても優れた抗不安薬のため、個人的にはこれまでかなりお世話になり、助けられてきた薬になります。

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