パソコンやスマートフォンは現在ではなくてはならない存在になっていますが、うつ病からの回復においては悪影響を与える可能性があります。
私自身かなりパソコンやスマホに依存していますが、この傾向はうつ病の回復にいい影響を与えませんでした。
もちろん全く使用を控える必要はないと思いますが、ある程度の制約は必要なのではないかと思います。
インターネットに氾濫するネガティブな情報
インターネットには概してポジティブな情報よりネガティブな情報が多いです。
そしてこれらのネガティブな情報は、うつ病で心身ともに弱った状態の人には精神的なダメージを与えます。
冷静になって見てみると、ニュースで扱っているものは事件や不正などほとんどがネガティブな情報です。
むしろポジティブなニュースというのはまれのような気がします。
時々見かけるとしたら、芸能人の結婚や出産などのニュースでしょうか。
これらの喜ばしいニュースでさえ、見る人によってはネガティブな影響を与えます(結婚できなくて悩んでいる人や子供が欲しいけどできなくて悩んでいる人など)
また、ニュースでなくても、各種掲示板などを見てもそのほとんどはネガティブな内容です。
仕事が辛い、会社に行きたくない、恋人とうまくいっていない、もう人生に疲れた・・・などなど。
おそらく人間の行動特性として、ポジティブなことは敢えてネットなどには公表しないものの、ネガティブなことはその精神的なはけ口としてネットを利用しているという側面があるように思います。
インターネットを使う以上はこうしたネガティブな情報からは逃れられないため、精神的にいい影響を与えることはほとんど期待できません。
もちろんインターネットはとても便利なツールであり、現代の生活には欠かせないものなので完全にシャットアウトすることは難しいと思います。
ですので、完全に禁止するのではなく、できる限りネガティブな情報に触れないために使用制限を課すなどの制約が必要なのではないかと思います。
インターネットの情報は正確性を欠く極端なものが多い
インターネット上の情報には概して極端な例のものが多いと思います。
例えばうつ病で調べると、10年以上患っているというような例がゴロゴロと出てきます。
実際に10年以上患い続けている方もいらっしゃると思いますが、統計的には少数派です。
ただネットで現れる極端な例ばかりを見ていると、あたかもそれが普通のように思えてきてしまうところが恐ろしいところです。
こうしたことを割り引いて見ることができればいいのですが、うつ病の療養中は精神的に弱っており、物事が冷静に判断できない状態になってしまっているため、このような極端な情報を真に受けて精神的に落ち込んでしまうということも多々あります。
ですので、療養中には闇雲にネットサーフィンをするのではなく、必要な情報だけを限定して取得するというような姿勢が必要なのではないかと思います。
パソコンやスマホを使うこと自体が疲れる
健康だとあまり気が付かないのですが、パソコンやスマホを使うという行為自体がとてもエネルギーを消耗します。
理由としては得た情報を脳で処理するということ、画面から発せられるブルーライトの影響、パソコンを使うときの姿勢など、いくつもあります。
パソコンやスマホはいじりだすと時間を忘れ、気が付くとエネルギーをたくさん消耗していたということが多々あります。
そのため、必要のない時はパソコンやスマホの使用を控え、必要な時にも必要なだけ使うということを徹底する必要があります。
パソコンやスマホには依存性がある
パソコンやスマホには依存性があります。
例えばSNSをやっている人であればこまめにSNSをチェックせずにはいられない、インターネットにはまっている人はインターネットを見ずにはいられないということがしばしば起こります。
私自身も自他ともに認めるインターネット好きですが、この特性はうつ病からの回復においてかなりマイナスに働いたと思います。
ツイッターではタイムラインを見逃さないようにこまめにチェックし、フェイスブックではこまめに「いいね」を押し、また少しでも気になることがあればインターネットでチェックし、気が付いたら別のページを延々見ているということがよくありました。
上記で述べたように、パソコンやスマホを使うことはエネルギーを消耗させます。
そのため、これらの行為は知らず知らずの内に自分のエネルギーを消耗させ、気が付くとぐったり疲れた状態になっていました。
ここで怖いのは、疲れというのはリアルタイムでの把握が難しく、時間差を置いてやってくるということです。
その時は大丈夫だと思っていても、実は大丈夫でなかったということがしばしば起こります。
このようなことを避けるためにも、療養中はできる限りネットやSNSを遠ざけるということも必要だと思います。
ただし、例えばネットでのコミュニティやツイッターでの温かいやり取りが精神的にプラスになる場合もありますので、このような場合には必ずしも遠ざける必要はないと思います。
あくまで自身の体調とのバランスを考え、ネガティブなもの、必要のないものを意識的に遠ざけていくということが大切だと思います。
まとめ
今やなくてはならないものになってしまったパソコンやスマホですが、これらはうつ病からの回復においてはもろ刃の剣になり得ます。
適切に使えるのであればプラスに働くかもしれませんが、私の経験上ではどうしても過剰に使ったりネガティブな情報にさらされたりしてマイナス面の影響の方が大きいように思います。
うまく付き合っていければよいのですが、なかなか難しい場合、意図的に制限をかけるなりしてある程度の距離を置くことも大切だと思います。