うつ病などで精神科の薬を長く使っている場合、肝機能障害に注意が必要

入道雲と空うつ病や双極性障害、統合失調症などの精神疾患を長く患っており、継続的に薬を使用している場合には肝機能障害に注意する必要があります。

基本的に薬は肝臓で分解されるため、継続的に多くの量を使用していると肝臓に負担をかけてしまうためです。

また、肝機能障害とは、肝臓の機能が低下し、正常に働かない状態のことを言います。

ここでは、肝機能障害の概要と、精神疾患と肝機能障害の関係、そしてなぜ注意する必要があるのかをご紹介します。

肝機能障害とは

肝機能障害とは、肝臓に負担を掛け過ぎた結果、肝臓の機能が低下してしまう病気のことを言います。

わかりやすい例では、アルコールは肝臓で代謝されるため、アルコールを常習的に長期に渡り飲みすぎると、肝機能障害を起こすことがあります。

肝機能障害には初期症状はあまり見られないと言われていますが、症状が進んでくると以下のような症状が発生します。

  • 食欲低下
  • 倦怠感
  • 疲れやすい

また、更に進んでくると以下のような症状が現れます。

  • 腹痛
  • 腹水
  • 黄疸

ここまでくるとかなり肝機能障害が進んでしまった状態といえます

そもそも肝臓は物言わぬ臓器と言われるように、少しぐらいの不調では体の症状としては現れてきません。

そのため、症状として現れてくるころにはかなり肝機能障害が進行してしまっていると考えられます。

精神の薬と肝機能障害の関係

薬は肝臓に負担をかける

精神疾患に罹ると、基本的に複数の薬が処方される場合が多いです。

そして服用期間も長期に渡る場合が多いです。

薬というのは基本的に肝臓で代謝されるため、肝臓に負担を掛けます。

もちろん肝臓もやわな臓器ではないため、多少の薬が来たところでほとんど問題にはなりません。

精神疾患では多くの量を長く使うことが問題になることも

しかしながら、精神疾患のように長期に渡り多くの薬を代謝していると、肝臓がオーバーワークとなってしまい、徐々にその機能を失っていく(肝臓が弱っていく)ことがあります。

もちろん薬を使っている期間や量、また個々人の体質にもかなり依存するのですが、肝臓という臓器はなかなか警告のサインを出さないため、初期の段階で肝臓が弱っているかどうかを判断するのは難しいです

そのため、肝機能障害を防ぐには、症状が現れる前に事前に危険度を認識する必要があります。

定期的な血液検査で肝機能障害は防げる

血液検査の勧め

では、肝機能障害の進行を認識する方法はないかというと、血液検査で肝臓の状態は簡単にわかります。

ですので、精神疾患に罹り、長期に渡って複数の薬を使っている場合には定期的に血液検査をすることをおすすめします。

なお、薬だけでなく、漢方薬やサプリメントなども基本的には肝臓で代謝されるため、こういったものを多く使用している場合にも肝機能障害には留意した方がよいです。

肝臓は一度障害を起こすとその後が大変

肝臓という臓器は一度機能を損なってしまうと、元に戻すのはかなり大変です(場合によっては無理かもしれません)

発生頻度は高くありませんが、発生してしまうと大きな影響を受ける病気と言えます。

また肝臓の機能が損なわれてくると、当然使っている薬の代謝も悪くなり、効き方もこれまでとは変わってきてしまう恐れがあります(代謝が遅くなり効果の発現が遅くなる、効果が従来より長く続いてしまうなど)

精神疾患に加え、更なる病気を増やさないためにも是非定期的な血液検査をおすすめします。

過去に肝機能障害を疑われ、血液検査をされる

私自身の経験でいうと、過去に肝機能障害が疑われ、血液検査を受けたことがあります。

当時は体調がよくなく、ほとんど活動できない期間が続き、特に倦怠感や食欲の低下が見られたため、もしかしたら肝臓の問題ではないかと疑われました。

また当時はそれなりの数の薬を使用していたため(確か5種類くらい)、この辺りも肝臓への影響を懸念される要因だったと思います。

結果的に肝臓には問題なかった

結果としては肝臓は特に問題ないという結果だったのですが、正直血液検査を受けてよかったと思っています。

というのは当時はあまりにも体調の悪い日が続いたため、ひょっとしたら他に要因があるのではないかと疑いの気持ちがある程度あったからです。

血液検査をしたことにより、肝臓はもとより、ほかの臓器にも特に異常は見られないということがわかり、やはりうつ病による体調不良なのだということをきちんと認識することができ、しかるべき過ごし方をきちんとしようというきっかけにもなりました。

このように例え肝機能障害などの病気でなくても、検査というのは自分の状態を把握上でとても重要な役割を果たすため、定期的な血液検査を行うことはとてもよいことだと思います。

血液検査だけでなく、余力があれば人間ドック的なものの方がなおよいかもしれません。

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