睡眠薬は、長期にわたって使っているとなかなかやめにくくなります。
いざ睡眠薬をやめようとしても、なかなかうまくいかない場合も多いです。
ここでは、睡眠薬をやめるの3つの方法をご紹介します。
1、徐々に容量を減らす
一番一般的な方法が、徐々に使用量を減らしていくという方法です。
例えば2錠使っていたとしたら、それをまずは1錠にしてしばらく様子を見ます。
様子を見る期間は人それぞれですが、目安としては概ね2週間から1か月程度です。
そこで問題がないことが確認できたら、今度は1錠から半錠に減らします。
そして再びしばらく様子を見ます。
問題がないことが確認できたら、薬をゼロにします。
通常の薬であれば、半錠ぐらいにすれば効果としてはかなりマイルドになりますので、この辺りで0にしてしまっていいと思いますが、慎重を期す場合にはさらに1/4錠にするという方法も ありかと思います。
なぜこのように、徐々に薬を減らしていくのかというと、しばらく薬を使っているとその状態に体が慣れてしまっているからです。
この慣れている状態で、一気に薬を減らしてしまうと、本来体内に入ってきた成分が突然入ってこなくなり、心身に不具合をきたすことがあります。
特に、睡眠薬の場合には、一気にやめると反動で眠れなくなったり、不安や動機といった離脱症状が起こったりすることがあるため、注意が必要です。
ですので、やめる際には、徐々に体を慣らしていく必要があります。
いずれにせよ、使う容量を減らし、体を慣らしていきながら薬をやめていくというのが一番オーソドックスな方法になります。
2、効果の弱い薬に置き換える
普段使っている睡眠薬の効果が強い場合には、効果の弱い睡眠薬へ置き換えるという方法もあります。
そして、その後上記のように睡眠薬を徐々に減らしていく、という2段階の方法もあります。
ただし、睡眠薬というのは基本的に用量によって調節できるため、個人的にはわざわざ他の薬に置き換えなくても、今使っている薬を十分に減らしていけばいいのではないかと思います。
その方が方法としてもシンプルでよいのではないかと思います。
3、使用する回数を減らしていく
睡眠薬というのは基本的に1日1回寝る前に服用するものです。
ですので、一般的な睡眠薬の場合には、例えば2日に1回または3日に1回使用するというような使い方はとても不自然です。
一方で、効果が1日以上継続するような長期の睡眠薬を使っている場合には、使用する回数を 減らしていくという方法も考えられます。
このような睡眠薬の場合には、毎日使っていたものを二日に一回にしてみてしばらく様子を見て、問題がなさそうであれば3日に1回にして、最終的に薬を使わない方向に持って行きます。
ただし正直なところそもそも1日以上効果が継続する睡眠薬が処方されるということがまれであり、かつこの方法だと薬の血中濃度もあまり安定しませんので、一般的には1番目に述べた使う量を調整していくという方法がスタンダードなやめ方です。
もしメイラックスやリボトリールのような、1日以上効果が持続する薬を睡眠薬として使っている場合には、検討してもよい方法ではないかと思います。
もし眠れなくなってしまったら
2つの選択肢
睡眠薬を減らしていく途中で、もし睡眠に悪影響が出た場合には、そのまま様子を見てみるかそれとも元の容量に戻すか二つの選択肢があります。
耐えられるレベルの睡眠の乱れであれば、様子を見て慣れるまで待つのが一つの手です。
慣れてくると、大抵の場合は睡眠の乱れは時間と共に解消していきます。
一方で、体調に支障をきたすほどの睡眠の乱れが起こってしまった場合には、一度用量を戻し 、体勢を立て直した方が良いかと思います。
体調に支障をきたしているのに無理に使わないでいると、体調を崩しその後の経過に大きな影響を与えてしまう可能性があります。
ですので、このような場合には、速やかに元の量に戻した方が賢明です。
早く薬をやめようと焦る必要はない
そもそも、焦って薬を早く止めようとする必要はありません。
人間の体には自然治癒力というものが備わっているため、必ずある時点で薬を必要としない時がやってきます。
その時までじっくりと待ち、体調が安定したら再び睡眠薬をやめていくという方法が一番安全でかつ自然なやめ方ではないかと思います。
まとめ
私自身も過去何度も睡眠薬を止めるのには苦労してきました。
- 徐々に用量を減らす
- 効果の弱い薬に置き換える
- 使用する回数を減らしていく
特に睡眠薬は最後のゼロにするところが難しく、ここで何度も挫折してしまうことが多いです。
いずれにせよ、無理して止めようとはせず、できるだけ自然に止められるような状態になるまで待つというのが睡眠薬のやめ方の理想型だと思います。