うつ病によって一度職場を離れ、再度社会復帰を支援するための施設としてリワークというものがあります。
私も一度体験入学をしたことがありますが、人によって相性があると感じました。
また、リワーク施設にはビジネスライクな側面もあり、選ぶ際には注意が必要と感じました。
うつ病のリワーク施設とは
リワーク施設とは、しばらく会社から離れていた人の社会復帰を支援するための制度・施設です。
大まかな流れとしては午前9時から12時までにリワーク施設で作業などを行い、昼食後再び3時間程度を施設で過ごし、夕方頃に終わるといった感じです。
ある程度社会復帰を想定した時間の使い方となっています。
リワークの内容
リワークの内容は、グループワークであったり、個人個人の作業であったり、カウンセリングがあったりと様々です。
おそらくリワーク施設の種類によっても内容に違いがあると思われます。
私の聞いた限りの話では、
- グループワークが主体
- 個人作業が主体
- 両者の組み合わせ
など、施設によりかなり特徴が異なるようです。
この辺りは、事前に確認されることをおすすめします。
リワーク施設との相性
グループワークを主体としたリワーク
私が体験入学したリワーク施設は、グループワークを主体とした活動を行っていました。
具体的には、ある題材について、まずは個人個人で色んな意見や経験をまとめ、それらをグループごとにディスカッションしていくというような内容でした。
グループワークは個人差が出る
もともとグループワークというのは喋る人喋らない人、目立つ人目立たない人などが現れやすい活動だと思いますが、この体験入学においてはそれがより顕著に現れていました。
体調がいい人やしゃべりたい人、目立ちたい人などが多くの時間をしゃべることに費やし、 そうでない人は、しょんぼりしていたりうつむいていたりといった感じでした。
正直私はこの落差に衝撃を受け、私自身がもともとグループディスカッションが好きでないこともあり、結局このリワーク施設に通うことはありませんでした。
相性の確認が大事
このようにリワーク施設にはそれぞれ特徴があり、個人的に合う合わないという相性が多いにあると思います。
ですので、利用する際には事前に自分にとってプラスになるかどうかを見極めることが大切だと思います。
ちなみに結局私が利用しなかったリワーク施設ですが、もちろんこの施設がとてもあっているという方もたくさんいると思います。
あくまで私が利用しなかったのはリワーク施設が駄目だからではなく、相性が合わないと感じたからです。
ビジネスライクな側面もあった
不安を煽るような説明
私が体験入学したのは、あるNPOが主催しているリワーク施設でした。
そこでは、初日にその施設についての説明を受けました。
その際にうつ病における再発率の高さであるとか、いきなり社会復帰をすることの難しさなどをやや強調して説明されました。
つまり暗にこのリワーク施設を利用して、リハビリをしてから社会復帰をしないと厳しいよという不安を若干煽るような内容でした。
私はこの説明を聞き、人の不安につけこんで何かを買わそうとするようなビジネスと同じような印象を持ち、正直いい気持ちがしませんでした。
勧誘の電話がしつこくかかってくる
また体験入学後、そのときは入学することを断ったのですが、その後も何度も勧誘の連絡がかかってきました。
正直やっていることは、営利団体である会社と同じかそれ以上だなあと感じました。
実際のところ そのリワーク施設の稼ぎがどのくらいになるのかを簡単に計算してみたところ、1人当たり約月に 10~20万円ほどの収入が見込めるということがわかりました。
つまりうつ病からの社会復帰を支援するという側面があると同時に、その団体自体も収益を得ようとする意図があるということです。
このようなことがわかり、残念ながら私のリワーク施設に対する印象はかなり良いものではなくなりました。
必ずしもリワーク施設を否定しているわけではない
ここではリワーク施設における私が感じたマイナスの側面というのを書かせていただきましたが、注意していただきたいのは必ずしもリワーク施設を否定しているわけではないということです。
もちろんリワーク施設に通うことによって無事社会復帰を果たすことができた人もたくさんいると思いますし、リワーク施設も基本的に社会復帰への支援を行いたいという志のもとに運営されているものだと思います。
ですのでリワーク施設は必要なものだと思いますし、必要な方や相性の合う方はどんどん活用して行くべきではないかと思います。
このような点を考慮したいただいた上で、リワーク施設にはビジネスライクな側面もあると感じたということを述べているということをご留意いただければと思います。