アモバンのジェネリック「ゾピクロン」の効果・副作用と薬価・適応

うつ病からの回復

ゾピクロンは、アモバンのジェネリック薬品です。

ジェネリックは別名後発薬とも言われ、元祖の薬の特許期間が過ぎた後に、元の薬と同じように作られたものになります。

つまり、ジェネリックは効果や副作用という観点からは元祖の薬と同じものになります。

アモバンは発売が1989年と、古くから使われている睡眠薬です。

ここでは、アモバンのジェネリックであるゾピクロンについてご紹介します。

ジェネリック医薬品とは?

ジェネリック医薬品とは、新薬の特許が切れたあとに販売される、新薬と同じ成分を持ち、同じ効き目薬です。

製薬会社が新薬を発売した際には、特許を取得するため、特許期間中は他の製薬会社は同じ薬を開発・販売することができません。

特許期間が切れた後に、先発薬(新薬)と同じように作られた薬がジェネリックとなります。

新薬で既に有効成分、薬の構造などがわかっているため、ジェネリックは少ないコストで開発することができます。

そのため、一般的に先発薬に比べ、薬価が安いという特徴があります。

ゾピクロンの概要

まず、上記のように、ゾピクロンはアモバンのジェネリックであるため、効果としてはこの2つは同じものと考えてしまって差し支えありません。

以下に簡単にアモバンの効果と副作用をご紹介します。

アモバンの効果

アモバンはベンゾジアゼピン系の睡眠薬です。

ベンゾジアゼピン系というのは、数十年に渡って使われ続けられている主流の系統の薬になります。

アモバンの特徴としては、作用時間が短いということが挙げられます。

作用時間は概ね2時間~3時間程度です。

服用後間もなく効果が現れ、そして3時間もすると効果が消失するという超短時間型睡眠薬となっています。

そのため、なかなか寝付けないという入眠障害の場合に用いられる睡眠薬です

逆に、途中で起きてしまう(中途覚醒)、早朝に起きてしまいそのまま眠れなくなる(早朝覚醒)にはほとんど効果がありませんので注意が必要です。

あくまでも、入眠障害に効果を発揮する睡眠薬であるという点を覚えておきましょう。

アモバンは睡眠効果も強く、現在でも使われている睡眠薬ですが、服用の際の苦さが不評です。

なぜあれほど苦くなるのかよくわかりませんが、普通に苦いというレベルではなく、胃からこみ上げてくる苦みを感じます。

この苦みが苦手で、アモバンはダメという方も中にはいるようです。

今となっては、アモバンを改良したルネスタという睡眠薬があるため、かつてよりアモバンが使われている機会は減っているようです。

ルネスタの方が副作用が低減されており、またアモバンの苦みも低減されているため(それでも苦いですが)今となってはアモバンを使う理由があまりないようにも思えます。

ただ一方で、精神の薬というのは個別性が強く、人によって合う合わないがあります。

そのため、アモバンは今となっては時代遅れの薬ともいえるのですが、未だに使われている方は一定数いるようです。

アモバンの副作用

アモバンをはじめとした睡眠薬にはいくつかの副作用があります

代表的なところでは、

  • 耐性
  • 依存性
  • 眠気の持ち越し
  • ふらつき

などです。

眠気の持越し

睡眠薬を使うと、しばしば翌日まで眠気を持ち越してしまい、翌日も眠いままという状態になることがあります。

このようなことが起こる原因には、

  • 使っている睡眠薬が強すぎる
  • 作用時間が長すぎる

といったことが挙げられます。

この辺りは薬の種類や量で調整可能ですので、眠気を持ち越してしまう場合には医者と相談しましょう。

ただし、アモバンの場合には、前述のように作用時間が短い為、眠気を持ち越してしまうことはあまりありません。

注意は必要ですが、必要以上に気にし過ぎることもないかと思います。

ふらつき

ふらつきは、睡眠薬を服用後に何か活動をすると起こります。

睡眠薬を使われた経験のある方はわかると思いますが、睡眠薬を服用後は眠くなると同時に足元がふらふらしてきます。

イメージとしては、アルコールを飲み過ぎた時のふらつきのようなものです。

このふらつきは睡眠薬を服用後に直ぐに床に着けば特段問題にはなりません。

ただし、夜中に途中でトイレに起きてしまったときなどは、注意する必要があります。

耐性と依存性

睡眠薬で一番問題になりやすいのが、「耐性」や「依存性」といった副作用です。

「耐性」というのは、その薬を使い続けていると、体が慣れてしまい、同じ効果を得るためにはより多くの量を必要としてしまうことを言います。

「依存性」というのは、その薬に依存してしまい、その薬なしではいられない、その薬が止められないという状態になってしまうことを言います。

この2つは由々しき問題で、しばしば薬を止められない原因になりますので、睡眠薬は1か月以内の使用が望ましいと言われています。

アモバンに関しては、睡眠作用は強いため、使うことに慣れてくると止めにくくなってなってきます。

ですので、依存性や耐性には注意が必要です。

なお、アモバンの詳細については、以下の記事をご参照ください。

アモバンの効果と副作用。苦いがよく効く睡眠薬
アモバンは非ベンゾジアゼピン系というカテゴリーに属する睡眠薬です。 確かな睡眠作用がある一方、比較的副作用が少ないという特徴が...

アモバンのジェネリック

アモバンのジェネリックは以下の種類になります(お薬110番より)

  • ゾピクロン錠: 7.5mg、10mg

アモバンと同じラインナップとなっています。

アモバンはかつてはよく使われた睡眠薬のため、多くの会社がジェネリックを発売しています。

基本的には「ゾピクロン」という名前がつきますが、その後に会社名が付くことが多いです。

例えば、

  • ゾピクロン錠10mg「トーワ」
  • ゾピクロン錠10mg「サワイ」

などです。

表記は若干異なりますが、中身は全て同じ薬になります。

ジェネリックのメリット

ジェネリックのメリットはなんといっても薬価が安いことです。

一般的に、ジェネリックになると、薬価は数分の1程度になります。

もちろん効果は先発薬と変わりません。

現在先発薬を使われている方は、ジェネリックを使った方がお財布に優しくなります。

ゾピクロン錠の薬価

では、アモバンのジェネリックであるゾピクロン錠の薬価はどのくらいなのでしょうか。

以下が先発薬のアモバンとの比較になります。

  • 7.5mg:アモバン21.6円⇒ゾピクロン6.1円
  • 10mg:アモバン26.0円⇒ゾピクロン7.1円

※ゾピクロンは会社によって薬価が若干異なりますが、ここでは最安値を記載しています。

ゾピクロンの薬価はアモバンの3分の1以下になっており、ゾピクロンの方が圧倒的に安くなっています。

前述の通り、効果に関しては先発薬とジェネリックで変わりませんので、ジェネリックを使わない理由はほとんどないと言えます。

ゾピクロン錠の適応

ゾピクロン錠の適応疾患は以下になっています。

  • 不眠症
  • 麻酔前投薬

睡眠薬という名の通り、基本的に不眠症に使われる薬となっています。

アモバンと適応疾患は同じですので、今アモバンを使っている方は、そのままゾピクロンに置き換えることが可能です。

適応疾患が違う場合もある

ジェネリックが発売された直後の場合には、先発薬とジェネリックとで適応が異なり、単純に置き換えることができない場合があります。

なぜこのようなこと起こるかと言うと、先発薬の特許は適応疾患毎に管理されているためです。

例えば、最初に統合失調症の適応でAという薬が発売され、その後何年かしてうつ病が適応に加わったとします。

このような場合には、Aのジェネリックが発売されても、当初は適応が統合失調症しかなく、ある程度時間が経ってからうつ病も適応になるということが起こり得ます。

ゾピクロンに関しては、先発薬もジェネリックも発売からかなり時間が経過しているため、このような適応の不一致はありませんのでどの適応であってもそのまま置き換えることが可能です。

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