うつ病からの復職や社会復帰を成功させるための3つの要因

海と空うつ病から復職したり、社会復帰するということはとても大変なことです。

うつ病の回復プロセスにおける最大の難所といっていいかもしれません。

復帰をすると、環境が大きく変わるため、心身への負担も大きくなります。

一説によると、約半分が復職でつまずくとも言われています。

ここでは、この難所であるうつ病からの復職や社会復帰を成功させるための3つの要因をご紹介します。

1、十分な体力

復職を成功させるには、何よりもまず体力が必要です。

復職というのはそれまで休んでいた時とは環境が変わり、また会社という場所はいるだけでも体力を消耗するため、復職までにどの程度体力を蓄えられたかが働き続けるための大きなポイントになります。

体力の目安は1日1万歩

体力が十分である1つの目安としては、復職前には1日1万歩程度の散歩を問題なくこなせる必要があります。

ただし、1日1万歩程度散歩できれば大丈夫という意味ではなく、これはあくまで最低限の目安として捉えてください。

復職後は自分でもびっくりするほど疲れます。

疲れすぎて逆に眠れないということも多々起こり得ます。

そして疲れが徐々に溜まり、週の後半になると出社が難しくなるということもあります。

こうした復職後のしんどさを緩和するためにも、復職には十分ゆとりをもった体力をつけてから臨むようにしましょう。

復職後には散歩などの活動は必要ない

なお、復職前には散歩などの活動により体力を上げておく必要がありますが、復職後にはこのような活動をする必要は全くありません。

というのは、復職後は大変疲れ、それどころではないためです。

私の経験では、復職後に再び散歩ができるような状態になるまでには3か月~半年程度の期間が必要です。

2、会社側の受け入れ態勢

会社によって態度はまちまち

会社が復職に対し、どう感じどのような態度をとってくるのかはとてもシビアな問題です。

病気に対して理解のある会社であれば、優しい言葉をかけ、十分なサポートをしてくれるかもしれませんが、残念ながら全部が全部そのような会社ばかりではありません。

復職に対しあからさまに迷惑そうな態度をとられたり、嫌味を言われたり、責められたりといったことも残念ながら現実としてあります。

人事部と現場で異なる対応をされる

私の場合は、現場レベルでは復職を(おそらく)歓迎してくれましたが、人事部からはとてもきついことや嫌味などを散々言われ、かなりへこむと同時に会社に対して不信感を覚えた記憶があります

やはり歓迎されない場所で働くということはそれ自体が非常にストレスになるため、そのような状況が続く場合は別の道を探した方がいいかもしれません。

一方で優しく迎えてくれるような会社や上司の場合には、精神的な負担も少なくなり、復職後仕事を継続していける可能性が高まります。

3、気持ちの切り替え

以前と同じようには働けない

うつ病からの復職にあたっては、気持ちの切り替えがとても大切です。

当たり前ではあるのですが、いきなり以前と同じ気持ちで仕事に取り組むことはまず不可能です

復職をゴールとして考える人に多いように思いますが、復職したら以前と同じように仕事をし、同じように日々過ごすことができると考える人がいます。

このような考えはとても危険で、あくまで復職はうつ病からの回復の1つの通過点として捉える必要があります。

そして、復職にあたっては、気持ちを切り替え、以前の自分とは違い多くの配慮を必要とするのだということを心に刻む必要があります。

徐々に仕事に慣れていく必要がある

まずは会社に行くこと、そしてそこから徐々に仕事に慣れていくこと、このような忍耐強い積み重ねが復職には求められます。

徐々に仕事に慣れるにつれ、体力も回復していき、徐々に以前に近い状態に持っていくことができます。

私の経験では、仕事面で以前と同じレベルまで戻すまでには、6か月~1年程度の期間が必要です。

評価は気にしないことが一番

一方、評価という面に関しても気持ちを切り替える必要があります。

うつ病で休職するというのは評価という点に関して大きくネガティブに作用するため、復職後しばらくは(場合によってはずっと)悪い評価を受け続けることになります。

キャリア志向の強い人だとこのような境遇に大きな不満を覚えるかもしれませんが、正直不満を漏らしたところでこのような状況は何も変わりません(むしろ状況を悪化させる可能性すらあります)

この評価という点については、なかなかやりきれないところもあるのですが、うつ病で休職したので仕方がないと割り切り、評価に囚われないようにするしかないのではないかと思います。

仕事の仕方や評価に対する考え方という点も含め、うつ病から復職する際には気持ちを切り替え、新たな生き方、考え方を模索していく必要があるのではないかと思います。

まとめ

以上うつ病からの復職を成功させる要因をご紹介しました。

今一度まとめると、

  1. 十分な体力
  2. 会社側の受け入れ態勢
  3. 気持ちの切り替え

の3つになります。

これらのうち、自分でコントロール可能なのは「体力」と「気持ちの切り替え」です。

この2点に関しては復職前にできる限りのことをしましょう。

そして、復職後も頭の片隅に置いておきましょう

とても悩ましいのが会社側の受け入れ態勢です。

これは会社の社風や以前の自分の行いや評価にも関係するところなので、復職時にコントロールすることは難しい要素です。

できることといえば、いざというときの為にできる限り普段からいい行いをしておくということでしょうか。

いずれにせよ受け入れ態勢については運の要素も絡んでくるため、この点に関してはある程度割り切り、自分の努力でどうにかできる「体力」と「気持ちの切り替え」について特に重点的に取り組む(意識する)ことが大切なのではないかと思います。

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