うつ病からの復職後に抗うつ剤をやめるタイミング

抗うつ剤を止めるタイミングを見極めることはとても難しいです。

医者から見ても、止め時を見極めることはとても難しいと聞きます。

一般的には、早く止めすぎるよりも、長く使い過ぎた方が結果としては再発防止にもなりよいとされています。

ここでは、うつ病から復職した後、抗うつ剤をやめるタイミングについてご紹介します。

理想的には復職前にやめること

理想は復職前に抗うつ剤をやめることです。

しかしながら現実的にはかなり難しいと思われます。

まず休職というのは期間が決められているため、その期間内に体調を十分に安定させ、かつ抗うつ剤なしでも大丈夫という状態にもっていくのはかなり大変です。

また、不十分な状態でやめてしまうと、再発の引き金にもなります。

ですので、理想は復職前にやめることですが、現実的にはハードルがとても高く難しい場合が多いと思います。

なお、休職ではなく、一度会社をやめて再スタートする場合には、抗うつ剤が必要ない状態になってから社会復帰するという方法もありだと思います。

体調の安定は最低条件

当たり前の話ですが、体調が安定しないうちは抗うつ剤をやめるべきではありません。

必ず体調が安定してきてからやめることを検討しましょう。

個人差はあると思いますが、順調にいけば、復職後３か月から半年くらいで体調が安定してきているという実感が持てることが多いです。

このような状態になってから抗うつ剤をやめることを検討しましょう。

また、以下の仕事に慣れてからという条件も併せて考える必要があります。

ある程度仕事に慣れてから

復職後は環境の変化、受けるストレスの増加などにより、一時的に体調が悪くなることがあります。

そのため、復職後すぐに抗うつ剤をやめることは現実的ではありません。

仕事に慣れ、特段問題なく毎日出社でき、フルタイムで働けるという状態が数か月続いてから抗うつ剤をやめることを検討しましょう。

個人差はあると思いますが、復職後少なくとも３か月は抗うつ剤を使い続けた方がよいと思います。

体調が悪化したら躊躇せず抗うつ剤を再度使用する

抗うつ剤を一旦やめた後、薬が抜けた影響で体調が悪化することがあります。

２，３日で回復するような不調の場合にはそのまま薬をやめていても問題ない場合が多いのですが、うつ病を発症したときのような状態になったときは、躊躇せず抗うつ剤を戻しましょう。

一度やめたものを再び使うのは心理的にかなり抵抗がありますが、やはり体調を第一に考え、必要な時は躊躇せず薬を使うべきです。

もちろん医師の指示に従うことが第一ですが、処方されても使うのに抵抗がある場合も多いので（私もそうでした）、このような場合には必要な措置だと割り切り、躊躇せず使いましょう。

かつて抗うつ剤を止めた時の経験

私の経験では、抗うつ剤を止めるのは結構難しいです。

復職後の節目節目で止めようとしたことがありますが、なかなかうまくいきませんでした。

2回止めるのに失敗する

まず復職後3か月経った頃に止めようとしました。

しかしながら、抗うつ剤を止めると体調が悪くなってしまい、結局元に戻しました。

そして6か月くらい経ったときに再度止めようとしました。

しかしながら、この時も体調が悪くなってしまい、結局元に戻しました。

今思えば、できるだけ抗うつ剤を使いたくない、早く止めたいという焦りがあったように思います。

3回目で止められた

その後しばらく抗うつ剤を使い続け、1年ほど経ったころにふと「そろそろ止めてみようかな」と思い、止めてみました。

この時も一時的に体調に影響は出ましたが、日常生活に支障をきたすほどではなかったため、そのまま止めた状態を維持しました。

そして1か月くらいすると、不調は概ね解消されました。

結局のところ、体調が不十分な状態だと抗うつ剤を止めてもうまくいかず、体調が安定し、ある程度のバッファーができてから止めることがポイントなのではないかと思います。

まとめ

抗うつ剤をやめるタイミングはとても難しいです。

特に働いている場合にはなおさらです。

できるだけ早くやめたいと思うのが人情ですが、早くやめるほど再発のリスクが高まるのもまた事実です。

上記のやめるポイントをまとめると、

仕事に慣れ、日々の出社に問題ないこと
体調が数か月安定した状態であること

の２点がまずはやめる際の目安になるのではないでしょうか。

実際のやめるまでの期間はひとによりまちまちで、早くて３か月、長く使う人であれば年単位で使い続ける人もいます。

ですのでいついつまでと期間で機械的に区切ってしまうのではなく、あくまで自分の体調の状態に照らしてやめる時期を見極めていくことが大切だと思います。