ハルシオンのジェネリック「トリアゾラム」の効果・副作用と薬価・適応

癒しの空

トリアゾラムは、ハルシオンのジェネリック薬品です。

ジェネリックは別名後発薬とも言われ、元祖の薬の特許期間が過ぎた後に、元の薬と同じように作られたものになります。

つまり、ジェネリックは効果や副作用という観点からは元祖の薬と同じものになります。

ハルシオンは発売が1983年と、とても歴史のある薬ですが、現在でも使われている睡眠薬です。

かつては非常によく使われていた睡眠薬ですが、睡眠以外の目的で使われたり、あるいは犯罪に使われたりと社会的に問題となり、なんとなく悪い薬というイメージがついてしまったこともありますもちろん本質的にハルシオンが悪い薬というわけではありません。あくまで使われ方の問題です)

ここでは、ハルシオンのジェネリックであるトリアゾラムについてご紹介します。

ジェネリック医薬品とは?

ジェネリック医薬品とは、新薬の特許が切れたあとに販売される、新薬と同じ成分を持ち、同じ効き目薬です。

製薬会社が新薬を発売した際には、特許を取得するため、特許期間中は他の製薬会社は同じ薬を開発・販売することができません。

特許期間が切れた後に、先発薬(新薬)と同じように作られた薬がジェネリックとなります。

新薬で既に有効成分、薬の構造などがわかっているため、ジェネリックは少ないコストで開発することができます。

そのため、一般的に先発薬に比べ、薬価が安いという特徴があります。

トリアゾラムの概要

まず、上記のように、トリアゾラムはハルシオンのジェネリックであるため、効果としてはこの2つは同じものと考えてしまって差し支えありません。

以下に簡単にハルシオンの効果と副作用をご紹介します。

ハルシオンの効果

ハルシオンはベンゾジアゼピン系の睡眠薬です。

ベンゾジアゼピン系というのは、数十年に渡って使われ続け、現在でもなお主流として使われている系統の薬になります。

ハルシオンの特徴としては、作用時間が短く、作用が強いということが挙げられます。

つまり、主として入眠障害(なかなか寝付けない)という場合に使われる薬です。

ですので、途中で起きてしまう、早朝に起きてしまい、そのまま眠れなくなってしまうといった症状の場合には向きません

あくまでもなかなか寝付けない場合に効果を発揮する睡眠薬です。

かつてハルシオンは非常によく使われていた睡眠薬で、睡眠薬を使ったことのない人でもその名称を知っていたほどです。

歌の歌詞の中にも「ハルシオン」という言葉が登場することもありました。

それほど一般的に認知されていた睡眠薬だったのです。

一方で、ハルシオンは睡眠作用が強いことから、他の(よろしくない)薬と併用して別の効果を試したり、また昏睡強盗に使われたりと、よからぬ使われ方をしてしまうこともしばしばありました。

そのため、社会的にハルシオンという薬に対するイメージが悪くなった時期もありました。

現在では、同じく作用時間が短い入眠障害用の睡眠薬として、マイスリーやルネスタといったより副作用の少ない薬がありますので、ハルシオンの使用頻度はかなり減っているようです。

しかしながら、ハルシオンには確かな効果があるため、昔ほどではないにせよ、現在でも使われ続けている睡眠薬です。

ハルシオンの副作用

ハルシオンをはじめとした睡眠薬にはいくつかの副作用があります

代表的なところでは、

  • 耐性
  • 依存性
  • 眠気の持ち越し
  • ふらつき

などです。

眠気の持越し

睡眠薬を使うと、しばしば翌日まで眠気を持ち越してしまい、翌日も眠いままという状態になることがあります。

このようなことが起こる原因には、

  • 使っている睡眠薬が強すぎる
  • 作用時間が長すぎる

といったことが挙げられます。

この辺りは薬の種類や量で調整可能ですので、眠気を持ち越してしまう場合には医者と相談しましょう。

ハルシオンの場合には、作用は強いものの、作用時間は短いため、眠気を持ち越すことはあまりありません。

ふらつき

ふらつきは、睡眠薬を服用後に何か活動をすると起こります。

睡眠薬を使われた経験のある方はわかると思いますが、睡眠薬を服用後は眠くなると同時に足元がふらふらしてきます。

イメージとしては、アルコールを飲み過ぎた時のふらつきのようなものです。

このふらつきは睡眠薬を服用後に直ぐに床に着けば特段問題にはなりません。

ただし、夜中に途中でトイレに起きてしまったときなどは、注意する必要があります。

耐性と依存性

睡眠薬で一番問題になりやすいのが、「耐性」や「依存性」といった副作用です。

「耐性」というのは、その薬を使い続けていると、体が慣れてしまい、同じ効果を得るためにはより多くの量を必要としてしまうことを言います。

「依存性」というのは、その薬に依存してしまい、その薬なしではいられない、その薬が止められないという状態になってしまうことを言います。

この2つは由々しき問題で、しばしば薬を止められない原因になりますので、睡眠薬は1か月以内の使用が望ましいと言われています。

特にハルシオンは睡眠作用が強いため、依存性や耐性には注意が必要です。

なお、ハルシオンの詳細については、以下の記事をご参照ください。

ハルシオンの効果と副作用。作用は強いが依存性も強くやめるのが大変
ハルシオンは今でこそ処方頻度は少なくなった印象がありますが、かつては一世を風靡するほどメジャーな睡眠薬でした。 ここではこのハルシオン...

ハルシオンのジェネリック

ハルシオンのジェネリックは以下の種類になります(お薬110番より)

  • トリアゾラム錠: 0.125mg、0.25mg

先発薬のハルシオンと同じラインナップとなっています。

そもそもハルシオンは用量が2種類ととてもシンプルなラインナップになっています。

ジェネリックのメリット

ジェネリックのメリットはなんといっても薬価が安いことです。

一般的に、ジェネリックになると、薬価は数分の1程度になります。

もちろん効果は先発薬と変わりません。

現在先発薬を使われている方は、ジェネリックを使った方がお財布に優しくなります。

トリアゾラム錠の薬価

では、ハルシオンのジェネリックであるトリアゾラム錠の薬価はどのくらいなのでしょうか。

以下が先発薬のハルシオンとの比較になります。

  • 0.125mg:ハルシオン9.5円⇒トリアゾラム5.6円
  • 0.25mg:ハルシオン13.8円⇒トリアゾラム5.8円

0.125mgでは4割ほど安く、0.25mgでは半分以下の薬価となっています。

0.25mgの方がよりディスカウント幅が大きいですが、0.125mgでも十分ジェネリックの方が安くなっています。

前述の通り、効果に関しては先発薬とジェネリックで変わりませんので、利用できる場合にはジェネリックを使用することをおすすめします

トリアゾラム錠の適応

トリアゾラム錠の適応疾患は以下になっています。

  • 不眠症
  • 麻酔前投薬

睡眠薬という名の通り、基本的に不眠症に使われる薬となっています。

ハルシオンと適応疾患は同じですので、今ハルシオンを使っている方は、そのままトリアゾラムに置き換えることが可能です。

適応疾患が違う場合もある

ジェネリックが発売された直後の場合には、先発薬とジェネリックとで適応が異なり、単純に置き換えることができない場合があります。

なぜこのようなこと起こるかと言うと、先発薬の特許は適応疾患毎に管理されているためです。

例えば、最初に統合失調症の適応でAという薬が発売され、その後何年かしてうつ病が適応に加わったとします。

このような場合には、Aのジェネリックが発売されても、当初は適応が統合失調症しかなく、ある程度時間が経ってからうつ病も適応になるということが起こり得ます。

トリアゾラムに関しては、先発薬もジェネリックも発売からかなり時間が経過しているため、このような適応の不一致はありませんのでどの適応であってもそのまま置き換えることが可能です。

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