うつ病から回復した3つのきっかけ

透き通った空うつ病は基本的に時間とともに回復していくことが多いのですが、過ごし方を間違えるとなかなか回復しないこともあります。

そのような時は、回復のためのきっかけが必要な場合があります。

ここでは、私がうつ病から回復するきっかけとなった3つのことをご紹介します。

とにかくよく休んだ

うつ病からの回復には休息が必要だというのは広く知られていることです。

しかしながら、現実には休息が足りず、そのためになかなか回復しないということもしばしば起こります。

私の経験では、初期の頃にしっかりと休まずに、何か活動することによってうつ病を改善させようとしたことが逆に回復を遅らせてしまったことがあります。

休むことが大事と言われても、具体的に休むということがなんなのかわからず、

休む=体にいい活動をする

と捉え、休息を十分にとりませんでした。

ひたすら横になり、休むことが大切

うつ病からの回復においては、まずは失われたエネルギーを回復させるため、ひたすら寝たり横になったりして、休息をとることが必要です。

しかしながら、上記のように、活動をすることにより回復させようとしてしまったため、一向にエネルギーが溜まりませんでした。

結果として、

活動してエネルギーを使い果たす⇒数日寝込む⇒再び動けるようになったら活動する⇒寝込む⇒・・・以下続く

という状態を繰り返し、無限ループに陥っていました。

この無限ループから抜け出すきっかけになったのが、しっかりと休むということです。

具体的には活動することをやめ、ひたすら寝て横になり、エネルギーが溜まるのを待ちました。

たとえ体調が良くてある程度活動できそうな日も、ひたすらエネルギーの回復に徹しました。

このような過ごし方を1か月程度することで、基盤となるエネルギーがしっかりと溜まり、その後活動して休んでを繰り返さずに回復していくことができました。

薬をしっかり使った

私は元々薬が好きではありません。

薬の人工的に体に働きかけるという不自然な部分がどうしても好きになれませんでした。

そのため、当初は抗うつ剤を使うことを拒み、しぶしぶ使い始めた後もできるだけ少ない量にしていました。

また、他にも抗不安薬や睡眠薬といった薬も処方されましたが、できるだけ使わないようにしていました(睡眠薬は使わないと眠れないので毎日使っていました)

薬を使うことの重要性

しかしながら、やはり薬というのは重要です。

特に最も症状が重く、何もできないような時には、脳内の神経伝達物質に異常をきたしているため、人工的にでも薬を使って元の状態に近い状態を作り出す必要があります。

薬はしょせん対症療法ではあるのですが、症状が重いときには自然治癒力を発動させるためにも対症療法による治療が必要なのです。

そして、人工的にでもある程度脳内の神経伝達物質が元の状態に近づいていくと、自然治癒力も発動され、回復していくことができます。

私の場合、このような認識が当初は薄く、薬に頼るということはしませんでした。

しかしながら、なかなか回復しないことに焦りを感じ、また薬の重要性を認識していくに従って、しっかりと薬を使うようになりました。

うつ病の薬というと、無理やり元気にするような間違ったイメージを持たれている方も多いのですが、基本的にはそれとは逆で、焦りや不安などを抑え、心身を休みやすい状態にする効能を持つ薬が大半です。

このような薬をしっかりと使うことで、しっかりと心身を休ませることができ、エネルギーも溜まり、その後徐々に回復していくことができました。

薬というのは対症療法ですが、やはり使うべき時にはしっかり使うことが重要なのだということを思い知らされました。

焦るのをやめた

うつ病の休養中には焦りの気持ちが募ることが多々あります。

ましてや会社を休んで休養している場合にはなおさらです。

会社を休んでいると、自分だけ取り残されている気持ちになり、早く復帰しなければという焦りの気持ちがどうしても出てきてしまいます。

また、休める期間にも限度があるため、なおさら早く回復しなければという思いが強くなります。

焦りは回復の妨げになる

しかしながら、この焦りという気持ちは、回復の大きな妨げになります。

焦りの気持ちがあると、どうしてもリラックスした状態を作り出せない為、なかなか心身が休まりません。

そして、心身が休まらないと、エネルギーも溜まらないため、なかなか回復していきません。

早く治そうと思えば思うほど回復が遅くなる。

これはうつ病からの回復におけるまさにパラドックスと言えます。

腹をくくることが大切

やはり大事なことは、腹をくくることです。

今は休むべき時なのだから、仕事のことや時間のことなど気にせず、とにかく時間がかかってもいいからしっかり治そうという心構えが必要です。

私自身も、早く治して復帰しなければと焦っていたときは、なかなか回復せず、それがさらに焦りを生むという悪循環に陥っていました。

そして、焦ること自体が状況を悪くするということに気づき、時間がかかってもしっかり治そうと腹をくくったことが回復の1つのきっかけとなりました。

焦りの気持ちがなくなってくると、心身がリラックスして休みやすい状態になるため、やはり回復の速度は速くなります。

結果として、焦らない方が回復にかかる時間は短くなります。

焦りの気持ちを切り替えるということは実際にはなかなか大変なことなのですが(焦りの気持ち自体がうつ病の症状の1つでもあります)、なかなか焦りが消えない場合には薬を使うなどしてできるだけ心身を休みやすい状態にすることも大切です。

まとめ

以上うつ病からの回復のきっかけを3つご紹介しました。

今一度まとめると、

  • しっかり休んだ
  • 薬をしっかり使った
  • 焦るのをやめた

となります。

よく言われるように、うつ病からの回復に一番大切なのは休養です。

そしてこの休養というのは、自分の好きなことをするということではありません。

とにかく寝て、横になり、そして起きている時もぼーっとして何もしない、というのがうつ病における休養です。

とにかくしっかりと休養し、エネルギーをしっかりと溜め、活動の土台をしっかり作ること、これがうつ病から回復する上では最も重要なことではないかと思います。

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