うつ病は人生に大きな影響を与える。うつ病で失った6つのもの

穏やかな空うつ病になると、多くのものを失います。

これまで当たり前にできていたものがほとんどできなくなるため、まさに事故にでもあったかのように人生に大きな影響を与えます。

ここでは、私自身がうつ病になって失ったと思うものを6つご紹介します。

1、心身の健康

当たり前ですが、うつ病という病気は健康を損ねます。

これまで当たり前にできていたことができなくなり、自己嫌悪に陥り、健康であることがどれほど大切なことであったかを実感させられます。

またうつ病自体が不健康であることに加え、うつ病になることにより体の免疫力が低下し、様々な病気にも罹りやすくなります。

例えば私の場合、うつ病になってからというもの、風邪を引きやすくなり、また胃腸炎ももらいやすくなりました。

うつ病という病気は一度罹ると心身の脆弱性が長期にわたって残ることが多いため、健康には常に留意する必要があります。

健康第一という言葉がありますが、まさにこの健康を奪ってしまうというのがうつ病の一番の大きな影響ではないかと思います。

2、仕事のキャリア

うつ病になり、会社を休職したり、退職したりすると、仕事のキャリアに大きく影響を与えます。

会社というところは減点主義で評価するところが多いため、一度うつ病というレッテルを張られてしまうと、その後のキャリアに大きな悪影響を与えてしまいます。

率直に言ってうつ病のレッテルを張られてしまうと、その後大きな昇進や昇格は難しのではないかと思います(もちろん会社により違いはあるとは思います)

私自身も一度復職した後、周りの人と同等に働ける状態になったときも、常に評価は最低とつけられていました。

そして、ポジションはどんどん後輩に抜かれていきました。

また一方で、うつ病で退職した場合にも、すぐには働けないためしばらく働いていない空白の期間が発生します。

転職をする際には、空白の期間というのは納得性のある理由がある場合を除き、ネガティブに評価されてしまいます。

つまり、転職の際にも、うつ病の過去というのは悪い意味で影響を与えてしまいます。

このように、うつ病というのは、仕事のキャリアに対し、大きな悪影響を与えてしまいます。

3、家族との関係性

うつ病というのは回復するまでに時間のかかる病気です。

もちろん基本的にいつかは治る病気ですが、そのいつかがわからないため、本当に治るのだろうかと疑心暗鬼になってしまうことも多いです。

この心理は家族にも同じように言えることです。

うつ病になった当初は献身的に尽くしてくれていた家族も、時間が経つにつれ徐々に気持ちに焦りや不安が生じ、態度が変わってくるということがままあります。

そして徐々に関係性もぎくしゃくしたものになり、最悪の場合離婚などの大きなイベントに発展する場合もあります。

私の場合も、うつ病をきっかけに家族関係は悪い意味で大きく変わってしまいました。

今後修復ができるかどうかはわかりませんが、やはり一度変わってしまった関係を元に戻すのはとても難しいと痛感しています。
決して本人のせいではなく病気のせいなのでやるせないところなのですが、このように家族との関係性を変えてしまうというのはとても悲しいことです。

4、友人関係

うつ病になると、人に会いたくなくなります。

正確にいうと、人と会う気力もなくなります。

そして、しばらく人と会わずにいると、その人との関係性も徐々に薄らいでいきます。

家族であればいつもそばにいるので関係性が薄らぐということはありませんが、友人の場合、どんどん関係性が薄らいでいきます。

私の場合、療養中は全く友人に会わず、連絡も取らなかったため、徐々に友人と疎遠になっていきました。

そしてある程度回復した後も、しばらく会わずに連絡していない人に再び連絡するのは億劫になってしまい、そのまま接点がなくなってしまった友人が多々います。

たまに友人に会い談笑するというのは楽しみの一つだったのですがそうした機会がめっきり減ってしまいとてもさみしい思いをしています。

5、時間

うつ病になると何もできなくなるため、何の意味もないと思えるような時間がただただ過ぎていきます。

そして後になって振り返ると、とても無駄な時間を過ごした気分になります。

もちろんうつ病になってしまった以上必要な時間ではあったわけですが、もしならなかったら色々なことができたという意味で時間を失ってしまったと感じてしまいます。

そもそも人類誕生のような長いスパンで見た場合に、時間というものに意味があるのか?という崇高な視点もあるかもしれません。

しかしながら振り返ってみると、やはりうつ病により多くの時間を失ってきたということを痛感せずにはいられません。

6、お金

当たり前ですが、うつ病の治療にはお金がかかります。

診療代や薬代、そして場合によっては交通費もかかります。

一般的に治療は長期にわたることが多いため、かかった費用を合算するとかなりの額になります(怖くて計算したことはありませんが・・・)

また、うつ病で休職や退職をすると、もらえるお金が減ったりなくなったりします。

こちらは直接的な出費ではありませんが、うつ病になったことによる受け取るお金の機会を逃したという意味での損失になります。

実際にかかる費用ともらえる予定だったお金が減った分を換算すると、かなりのお金を失うことになります。

おそらく概算でも数百万単位でしょうか。

どんなに節約しても、やはり健康に勝る節約はなし、ということが大いに痛感させられます。

まとめ

以上、うつ病になって失ったものを6つほど紹介しました。

今一度まとめると、

  1. 心身の健康
  2. 仕事のキャリア
  3. 家族との関係性
  4. 友人関係
  5. 時間
  6. お金

となります。

こうしてみると、いずれの要素も人生において重要なもので、それゆえに人生に大きな影響を与え、悪い意味で人生が変わってしまったなあと思わずにはいられません。

そして、いわずもがなですが、この中で最も大きいのは「心身の健康」です。

「心身の健康」を損なったがゆえに、他のものも失ったといっても過言ではありません。

どんな人生を歩もうとも、まずは「心身の健康」ありきです。

心身が健康でありさえすれば、キャリアやお金などは努力次第でなんとかなるようなものです。

心身の健康を害してしまった当事者としては、これまで以上に心身の健康に留意するということを心の中に深く刻んでいく必要があると感じています。

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