世の中には新型うつという病気が存在するようです。
2000年代中ごろから、従来のうつ病とは違う特徴を持つうつ病と
個人的には、
その症状や発現の仕方を見る限りにおいて、どうしても従来のうつ病とは同じものとは思えないのです。
ここではこの新型うつの特徴と、
新型うつ(非定型うつ)とは
新型うつとは、従来のうつ病とは異なり、
例えば、会社ではずっと抑うつ状態で食欲もなく、
端的に言ってしまえば、
- 状況に関わらず一定の症状が出るのがうつ病
- 状況によりうつ病のような症状が出たりでなかったりするのが新型
うつ
という違いがあるようです。
また、傾向として、新型うつの場合には他責の気持ち(
そして、比較的若者に多く、
この新型うつというのはうつ病の一種として括られることがあるよ
新型うつは従来のうつ病とは異なる病気
うつ病は状況による症状の変化は少ない
うつ病になったことのある人ならわかると思いますが、
エネルギーが枯渇し、
例え自分の好きなことであっても、
どんな状況であってもしんどい状態が続きます。
新型うつは、状況により症状が良くなったり悪くなったりする
一方で新型うつというのは、
例えば、職場が嫌いな場合、職場にいる時はうつ病のような症状がでますが、一旦家に帰ると自分の好きなことを楽しめるというのがよく言われる例です。
これはうつ病のようにエネルギーが枯渇しているのではなく、
そのため、状況によらず何もできないうつ病と、
もちろん新型うつもうつ病のような症状を呈することから病気では
新型うつという名前は誤解を招く
そもそも新型うつ(非定型うつ)という名前は、
上記のように、
本質をミスリードするようなネーミングをすることは、
是非本来の病態を適切に表すようなネーミングをして欲しいと思い
新型うつは適応障害と似ている
ちなみに私の思いつく限りにおいては、適応障害が新型うつと非常に近いものではないかと感じています。
適応障害とは、その環境に適応できないため(もしくは無理に適応しようとするため)、様々な不具合が生じる病気だからです。
そして、適応障害の場合には、適応できない環境を離れると、症状が和らぐ(もしくはなくなる)ことが知られています。
このような特徴を考えると、新型うつというのは、うつ病の一種というよりは、適応障害か、もしくはそれに類似した病気という理解の方が個人的にはしっくりきます。
新型うつによってうつ病が誤解されることも
新型うつというものが登場したことによって、従来のうつ病の方が誤解を受けるケースもあります。
古典的なうつ病であるにも関わらず、新型うつという会社以外では元気な病気なのではないかと周りに思われてしまう弊害が生じていると聞きます。
繰り返しますが、従来のうつ病の場合、会社にいるかどうかという状況によらず、つらい状態が続きます。
このような誤解はうつ病に罹っている本人に精神的なダメージを与えるだけでなく、周りの人間にも大きな理解の相違を生んでしまいます。
うつ病への正しい理解を広めるためにも、是非従来のうつ病と新型うつというものは別の病気であるという認識がきちんと広まって欲しいと思っています。
そして、両者をきちんと分けて診断し、適切な治療および対応をしていって欲しいと思います。