うつ病から復職し、職場に定着していくのはとても大変なことです。
当初1か月はまず出勤することを目標とし、3か月間まではなによりもまず体調管理が最優先となります。
復帰後6か月くらいまでくると、徐々にうつ病発症前の状態に近づき、仕事面において完全復帰に向けて取り組んでいく時期となります。
ここではうつ病からの復職後6か月~1年の過ごし方をご紹介します。
仕事は概ねうつ病発症前の状態に戻る
仕事という面に限って言うと、復職後6か月以上過ぎた頃からうつ病発症前までとそれほど変わらないパフォーマンスが出せるようになってきます。
ですのでこの時期は、完全復帰(以前のパフォーマンスを取り戻す)に向け仕事の質及び量を増やしていく時期になります。
順調にいけば、復職後半年ほどで(多少復帰に手間取ったとしてもきちんと回復していければ1年ほどで)概ね元通りのパフォーマンスを取り戻すことができます。
しかしながら注意しなければいけないのは、無理に元のパフォーマンスを戻そうとしないことです。
自分の許容範囲を超えて仕事をしてしまうと、うつ病発症のときと同じような状態となってしまうリスクを伴います。
あくまで無理のない範囲で自分にできることをこなしていった結果、元のパフォーマンスに近づいて行ったという状態を目指しましょう。
土日も徐々にアクティブに活動できるようになる
この時期になると、休日も自分のしたいことがかなりできるようになってきます。
友達と会ったり、遠出をしたり、体調がよければ旅行をすることも可能になってきます。
ただし、この時期はまだ平日の仕事の疲れをその日の内に解消することができず、休日にしわ寄せがくることが多いため、やはりまだ家で静かに過ごしていることが多いです。
徐々にプライベートな時間を楽しめるようになりますが、まだこの時期はうつ病発症前と同じように活動をすることは難しいです。
プライベートな時間を十分に楽しめるようになるには、もう少し時間が必要な場合が多いです。
ですのでこの時期においても、基本的には土日は体調管理を優先し、体調に合わせた活動を行っていくことを心がけましょう。
依然として体調管理は大切
復職して順調に半年以上が過ぎると、徐々にうつ病で働けなかった頃の記憶が薄れてきます。
しかしながら、まだこの時期でも再発のリスクはそれなりにあります。
ですので引き続き体調管理には十分注意し、無理をし過ぎていないか、心身に負担を掛け過ぎていないか絶えずチェックすることが必要です。
よくあるパターンとしては、夏季休暇や年末年始などの長期の休みの時に、それまでの疲れがどっと出て寝込んでしまうというパターンです。
このような状態になるのはまだまだ回復が不十分な証拠なので、しっかりと休み、また日々の疲れをできるだけ溜めないような過ごし方をする必要があります。
この時期はついつい油断をして無理をし過ぎることが起こりやすい時期でもあるので、体調管理という言葉を常に頭の片隅に置いておきましょう。
まとめ
復職後6か月から1年という時期は、順調にいけば仕事面に関しては概ねうつ病発症前の状態に向かい、またプライベートな時間も徐々に楽しめることになってくる時期です。
しかしながら、うつ病発症前の状態にはまだ遠く、休日に寝込んでしまったり、体調を崩したりということもたびたび発生することがあります。
徐々にうつ病の記憶が薄れていきやすい時期ではありますが、引き続き体調には注意しつつ、無理のない範囲で活動の幅を広げていくということが大切です。