メイラックスの効果と副作用。長時間く効く離脱症状の少ない抗不安薬

リラックスメイラックスは抗不安薬と呼ばれるカテゴリーに属する薬です。

別名精神安定剤とも言われ、不安や緊張を和らげる効果のある薬です。

このメイラックスという薬は、抗不安薬の中ではよく使われている薬の1つです。

長くマイルドに効くというのがメイラックスの特徴となっています。

ここではメイラックスの効果・副作用と、実際に使ってみた体感をご紹介します。

メイラックスの効果と副作用

メイラックスの効果

メイラックスはベンゾジアゼピン系と呼ばれるカテゴリーに属する抗不安薬です。

抗不安薬というのは脳の興奮を抑え、不安を和らげる効果のある薬です。

メイラックスの半減期(血中濃度が半分になるまでの時間)は100時間以上あり、一度服用すると効果が1日以上持続します。

実際に使った感覚としては、2日~3日くらい効果を感じます(とても長いですね)

ただし、作用はそれほど強くなく、ぼんやりと長く効くというのがメイラックスの特徴です。

お薬110番には効果は以下のように記載されています。

このお薬は、おだやかな作用の心の安定薬です。

不安や緊張感をやわらげ、気持ちを落ち着かせます。

神経症やうつ病など精神的な不具合にはもちろん、心身症のような体の不調が前面にでる病気にも使われます。

一般的な抗不安薬と同様の記載となっています。

メイラックスの副作用

また、副作用については以下のように記載されています。

この系統の優れた特徴として「安全性が高い」ということがあげられます。

重い副作用はほとんどありません。

比較的多いのは、眠気、ふらつき、けん怠感、脱力感などです。

不安や緊張感を和らげるおだやかな作用を持つ薬で、副作用はそれほど多くなく、安全性は高いという記載となっています。

メイラックスを使ってみた体感

メイラックスは過去何度も使用したことがあり、とてもお世話になっている薬です。

作用としては上記にあるようにとても穏やかで、なんとなく頭がぼーっとするというイメージです。

リラックスしている時は、日中でも眠くなることがあります。

また、1日1回の服用で済むのも手間がかからず楽です。

私の場合、以下の3つの観点からメイラックスを使用しています。

  1. 寝付きをよくする
  2. 日中の不安を和らげる
  3. 体を休みやすい状態にする

寝つきをよくする

1つ目については、メイラックスには不安や緊張を和らげる効果があるため、この効果を使って眠りやすくすることを狙っています。

実際にメイラックスを服用してしばらくすると、頭がぼーっとしてきてほんのりと眠くなってきます。

寝つきをよくする以外にも、途中で起きてしまう頻度も下がります。

日中の不安を和らげる

2つ目は、抗不安作用が長時間持続するという特徴を活かし、日中(というか一日中)の不安を和らげることを狙っています。

メイラックスという薬は効果の持続性が非常に長く、1度服用すると効果は1日以上持続します。

そのため、寝る時のみならず、日中の不安や緊張を和らげることにも効果を発揮します。

体を休みやすい状態にする

3つ目は、メイラックスは不安や緊張を和らげ、リラックスさせる効果を持つため、この効果によりできるだけ日中に体を休ませやすい状態にすることを狙っています。

実際にメイラックスは切れがよいわけではありませんが、1日中ほんのりと効いてくれるので、日中に心身ともに休みやすい状態にすることができます。

しっかりと休むことで、回復に必要なエネルギーも徐々に溜めていくことができます。

ただし、働きながら使う際には、仕事中にぼーっとしたり、集中力が切れたりする可能性があるため、使用量に注意する必要があるかと思います。

体調の良しあしのバロメーターにもなる

また、このメイラックスという薬は、調子のいい時は効果が実感しやすい(ぼーっとしやすい)反面、調子の悪い時はあまり効果が実感しにくいと感じます。

これは、調子のいい時は心身がリラックスしており、副交感神経が優位のため効果を感じやすく、一方で調子の悪いときは、動悸がしたり焦燥感を感じたりと交感神経の働きが強いため、効果を実感しにくいのではないかと自分では感じています。

(調子が悪い時は効果がないという意味ではなく、実感として認識しにくいという意味です。調子の悪いときも効果は発揮していると思われます)

このようにメイラックスは自分の今の状態を図るためのバロメーターとしても活用しています。

離脱症状が少なく、抗不安薬を止める際に重宝する

長く効き、少しずつ抜けるので離脱症状が少ない

既に述べたように、メイラックスの大きな特徴はその作用時間の長さになります。

一度服用すると、基本的に効果は1日以上持続します。

そして、効果が抜けていく際にも、少しずつ徐々に効果がなくなっていきます。

この長く効き、少しずつ薬が抜けていくという特徴は、離脱症状の少なさにつながります

薬が少しずつ抜けていくということは、薬の血中濃度の変化がマイルドであるということです。

そのため、薬を止めるに際離脱症状が起こる確率が低くなります。

この点は、メイラックスの大きなメリットの1つです。

抗不安薬を止める際にメイラックスに置き換える

このようなメイラックスの特徴を活かし、抗不安薬を止める際にはメイラックスへの置き換えがしばしば行われます。

例えばソラナックスやワイパックスなどの比較的短時間の抗不安薬をいきなり止めるのではなく、一度メイラックスに置き換えてから徐々にメイラックスを減らしていくという方法がしばしばとられます。

作用時間の短い抗不安薬は止める際の離脱症状が起こりやすいので、作用時間がとても長いメイラックスに置き換え、それから徐々に減らすことで離脱症状のリスクを減らすわけです。

一度メイラックスに置き換えてしまえば、上記のようにこの薬はマイルドに長く効くため、減らしていくのは他の薬に比べるとハードルが低いです。

このように、メイラックスという薬は抗不安薬を止める際にも重宝される薬です。

メイラックスを使った感想

最後に、メイラックスを使った方の感想をいくつかご紹介します。

デパスよりなだらか

デパスより長期的な安心が欲しいときに使います。なだらかで、よい薬ではないでしょうか

デパスというのは、日本でおそらく一番よく使われている抗不安薬です。

即効性があり、効果のキレがよいという特徴があります。

キレが良い薬というのは一長一短がありますので(例えば薬を止めにくくなるなど)、デパスより安心して使えるというのがメイラックスの評価になっています。

私自身もメイラックスは安全性が高く、デパスより安心して使えるという感覚を持っています。

関連記事:デパスの効果と副作用

お守りのようなもの

お昼頃に不安に襲われてよく泣くので、これがいいと主治医に言われ、お昼に1錠服んでいます。それ以来あまり泣くことがなくなったように思います。ちょっとしたお守りという感じです。

このお守りという表現、非常によくわかります。

薬というのは仮に使わなかったとしても、持っているだけでいざとなれば使えばいいと思え、それが精神的な支えにつながることがあります。

頓服として使用

不安が強く、1日中涙が止まらない状態に陥ったときに処方されました。1mg錠を頓服として処方されましたが、効果はまったく感じられませんでした。

メイラックスは非常に長時間効く薬のため、頓服として使われることは少ないと言われています。

頓服薬はまさに今発生している症状に対し速やかに効く必要があるため、メイラックスのような長時間型の薬とは相性が合わないためです。

しかしながらこのコメントにあるように、頓服としても処方されることはあるようです(残念ながら効果はなかったようですが)

ちなみにメイラックスは効果が1日以上(おそらく2~3日くらい)続くため、毎日服用していると使い始めの頃は徐々に効果が上乗せされ、効果が強まってきます。

そのため、頓服による使用では効果が弱かったとも考えられます。

眠くならない

他剤に比較して、眠気がまったくないと言ってもいいくらいです。

メイラックスは、眠くなる人とならない人に分かれるようです。

私の場合には結構眠くなることが多かったですが、このコメントのように眠くならない方もいるようです。

この辺りは薬との相性と、その人の状態にもよるのではないかと思います。

自律神経の安定のために使う

自律神経が安定せず、ふらつきや吐き気があるときに頓服で使用しています。1mgで長く効きます。

ストレス性だと言われ、胃痛と下痢で内科で処方されました。

たしかにそれにも効きます。あと、いやなことがあって気が張って眠れないときも、穏やかに効き、眠れます。

いろいろな症状に作用しているというコメントです。

ふらつきや吐き気、胃痛、下痢、睡眠とまさにマルチな活躍をしているようです。

確かに自律神経のバランスが乱れている時には、自律神経(特に交感神経)を静めるために抗不安薬を使うということがよくあります。

大変な目にあう

「メイラックスが自分の状態に一番効くから処方してほしい」と心療内科の先生に話したら、「自律神経調整薬のグランダキシンと同じようなものだから」と処方されました。

しかし、吐き気が強くなり、ふらつきはおさまらず、大変な目にあいました。

メイラックスが合わなかったコメントです。

やはり薬には相性があり、合わない人には合わないようです。

この辺りは周りの意見や医者の話を鵜呑みにはしすぎず(参考にはすべきですが)、自分で合うかどうかを見極めていく必要があるかと思います。

ちなみにグランダキシンというのは同じ抗不安薬に属しますが、非常に効果は弱く、かつ作用時間も短く、個人的にはメイラックスとはかなり違う薬であると感じています。

本当にいい薬

メイラックスは、やわらかくやさしく、こんなに長く服み続けていても、いやな副作用は何もなく、本当にいい薬だと思います。

メイラックスをべた褒めしているコメントです。

やはり合う人には合うようです。

メイラックスはそんなに癖があるわけではなく、全体的には好意的な感想を持っている方が多い印象です。

私自身もメイラックスは安心して使える抗不安薬として重宝しています。

参考文献:精神科のくすりを語ろう

メイラックスの特徴まとめ

以上のメイラックスの特徴をまとめると、以下のようになります。

  • 効果の持続期間が長く、1日以上効果が継続する
  • 効果がはっきりしているキレのよい薬ではなく、ぼんやりと長時間効き続けるタイプの薬
  • 効果の持続性により、日中体を休みやすい状態にしてくれる
  • 体調が良い時には効果が実感しやすく、体調が悪い時には効果が実感しにくいという体調のバロメーターになる(体調が悪い時にも効いてはいますが、実感しにくいという話です)
  • 眠気は出やすい人と出にくい人に分かれる
  • 離脱症状が出にくいため、抗不安薬を止める際に他の薬から置き換えて使用されることがしばしばある
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