うつ病を長引かせてしまった4つの原因

海と船うつ病という病気は、過ごし方によって回復するまでの期間が大きく変わってきます。

適切な過ごし方をすれば数か月で回復の兆候が見られることが多い一方、過ごし方を間違えるとなかなか回復しないということが起こり得ます。

そしてなかなか回復しないことに焦りを覚え、そのことがより一層回復を遅らせてしまうという悪循環に陥ってしまうこともしばしばあります。

ここでは、私がかつてうつ病を長引かせてしまった原因を4つほどご紹介します。

うつ病を長引かせてしまった4つの原因

1、すぐに休まなかった

私の場合、うつ病が発症した後、明らかに働き続けるのは無理だと体ではわかっていたのですが、それでも休むことはしたくなく、無理やり働き続けていました。

しかしながら、やはりうつ病が発症した状態で働き続けるというのはとても難しく、体調は回復せずむしろ悪化していきました。

毎日夜寝る前には、明日は会社に行けるだろうかと心配になり、なかなか寝付くことができませんでした。

会社に行ったら行ったで、定時まできちんと過ごせるだろうかと不安な気持ちと共に過ごしていました。

そして、会社で過ごせば過ごすほど、エネルギーを消耗し、体調は悪化していきました。

結果的には会社に行くことが困難になり、結局長期間休むことになりました。

もしもっと早く休むことができたら、より早く回復できたのではないかと今でも思います。

うつ病は早期の治療が大切だと言われますが、まさにその通りだと思います。

2、復帰を焦り、よく休まなかった

会社を休むことになった直後は何もできない状態なので、しばらく寝たきりの生活が続いていました。

しかしながらしばらく時間が経つと、少しずつ体が動くようになってきます。

本来であれば徐々に活動性を上げていくのが望ましいのですが、早く会社に戻らなければという思いがあったため、急激に会社を想定した生活リズムにシフトしていきました。

具体的には、朝きちんと起き、日中は図書館で過ごし、夜は早い時間に寝るという生活リズムを無理にこなしていきました

しかし、まだ体が少し動くなったくらいの状態で、会社を想定した生活を送るというのはとても無謀な試みです。

このような自分の状態に見合わない無理なことを続けた結果、せっかく溜まったエネルギーを消耗させてしまいました。

そしてエネルギーが消耗するにつれ、体調も徐々に悪くなっていきます。

結局、その後大きく体調を崩し、再び1から治療をやり直しすことになりました。

このように、休むべき時によく休まないというのは、うつ病を長引かせる大きな原因となります。

3、家族の病気への不理解

うつ病という病気は多くの場合、家族との関係性を変えてしまいます。

当初はやさしく接してくれていた家族も、時間が経つにつれ徐々に優しく見守るということができなくなってしまいます。

やはり家族にもいつになったらよくなるんだという焦りの気持ちが芽生えてくるのだと思います。

そしてその気持ちがこちらにも伝わってきて、徐々に家という場所が心からくつろげる場所ではなくなっていきました。

それと同時に、精神的な負担により体調も悪化していきました。

家族がうつ病という病気をきちんと理解してくれていればこのようなことは起こらないと思いますが、やはり当事者以外が理解するのは難しいのだと思います。

もし家族がうつ病になった場合には、是非とも干渉しすぎず、放置しすぎず、温かく見守るということを心の底においていただけたらと思います。

4、活動量を上げすぎて再燃させてしまった

しっかりと休んでエネルギーを溜めると、徐々に自然と活動ができるようになってきます。

この活動ができるようになる期間を回復期と呼ぶこともあります。

この回復期に入り、できることが増えてくると純粋に嬉しいので、ついつい何かをやりすぎてしまうということがあります。

私の場合、うつ病によいと言われている活動をいろいろと試しました。

具体的には、散歩や水泳やジョギングといった身体活動です。

たまには気分を変えてハイキングに半ば無理やり出かけることもありました。

このような活動に加え、更にパソコンをいじるのにはまってしまった時期もありました。

このような活動を趣味として軽くやる分には問題ないのですが、例えばパソコンではデザインに凝ったり、パーツを自分好みにいじってカスタマイズしたりと、どんどんのめり込んでいってしまいました。

そして、活動し過ぎたため、それまで溜まっていたエネルギーを使い果たしてしまい、一気に体調が悪化してしまいました。

うつ病でも趣味を持つということはよいことだと思うのですが、あまりにのめり込んでしまうと症状を再燃させるリスクを負いますので注意が必要です。

やりすぎを抑えるためにも、活動には一定の制限を設けておくことも大切ではないかと思います。

まとめ

以上の4つが私がうつ病を長引かせてしまった原因になります。

今一度まとめると以下のようになります。

  1. すぐに休まなかった
  2. 復帰を焦り、よく休まなかった
  3. 家族の病気への不理解
  4. 活動量を上げすぎて再燃させてしまった

となります。

これらに共通して言えることは、

  • うつ病になったら早急に休むこと
  • 休み中は焦らず、決して無理をしないこと
  • 休みやすい環境を整えること

といったことが、うつ病を長引かせないための大切な教訓なのではないかと思っています。

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コメント

  1. シュウ より:

    娘がうつ病で苦しんでいます。管理人さんの経験と知識を分けていただき、とても参考になります。ありがとうございます。

    • ブルースカイ より:

      当事者のみならず、家族も大変ですよね。
      くれぐれもお大事になさってください。