うつ病からの復職後、仕事に関して精神的に辛くストレスを感じたこと

癒しの空うつ病により休職すると、会社の中で自分の時間だけが止まっているような状態になります。

そして、復職の際には、時間が止まっていた自分に対し、休んでいた時間の分だけ周りの人は先へと進んでいます。

この時間のギャップが復職の際には精神的な負担となることがあります。

ここでは、このようなギャップにより復職の際に精神的に辛かったことをご紹介します。

同期や後輩の昇格

当たり前ですが、うつ病で休職している間に昇進・昇格することはありません(降格することはあるかもしれません)

一方で、同期や後輩などの周りの人々は、月日を重ねるごとに昇進・昇格をしていきます。

復職の際は、この周りの人の昇進・昇格により、自分の時間が止まっていたことを思い知らされ、とてもへこみます

休職をしていたので当然と言えば当然なのですが、そう簡単に気持ちを割り切れないのも人の心の難しいところです。

また、復職後もしばらくは(場合によってはずっと)休職をしていたという事実が尾を引くため、気が付くと後輩が自分の上司になっていたという状態になることも珍しくありません。

うつ病で休職する以上、会社での評価については割り切って考える必要があるのですが、現実にこのような事態に直面すると精神的にはそれなりのダメージを受けます。

関連記事:うつ病による休職と会社での評価への影響

自分が築いた仕事が他人の手に渡る

例えば、以前自分が頑張って作り上げてきた仕事や専門分野、役割があるとします。

休職するとなると、その自分が作り上げてきたものを他の人の手に渡さなければなりません。

そして、復職をした際には、その自分が作り上げたものを他の人がこなしている姿を見なければなりません。

これはかなり精神的に辛いです。

元々身を削って作り上げたものであればあるほど、その辛さは大きくなります。

以前はある分野では自分が第一人者であったものが、すでにそうではなくなっている。

自分が責任を持って作り上げたプロジェクトが他の人のものになってしまっている。

頭では仕方がないとわかってはいるものの、やはり自分の過去を他の人に譲り渡すということはかなりの精神な負担となります。

また、復職後に再び社内でそれなりの地位や役割を築くには、過去のものを全て諦め、再びゼロから作り上げていく必要があります。

このような状況は将来に対する不安とともに、自分の失ったものの大きさに気づかされます。

休職をしている以上はこのような仕事や役割の移転は仕方がないこととして割り切って考える必要があるのですが、やはり自分の存在意義のようなものが失われてしまっている状態というのは精神的に辛いものです。

仕事がなく、やることがない

上記のように、休職する過程において、以前の自分の仕事は他の人の手に渡ってしまっています。

そのため、いざ復職をしても、仕事がないという状態が発生します。

もちろん仕事がありすぎるのも辛いですが、仕事がないという状態もかなり辛いものです。

ましてや周りがせわしなく働いている中で、自分一人がやることがないという状態は精神衛生上よくありません

もちろん復職直後は職場環境に慣れるために仕事を抑える必要はあるのですが、ある程度時間が経過した後もずっと仕事がないという状態はかなりしんどいです。

仕事がない状態がしばらく続くと、自分が会社に行く意味があるのだろうか?そもそもこの組織にいる意味があるのだろうか?という考えが頭をよぎり始め、徐々に会社に行くことが苦痛になってしまいます。

理想としては上司が状況に応じて適切に仕事を割り振ってくれるのであればいいのですが、おそらくそのような対応をしてくれる方(もしくは組織)はまれです。

そのため、このような仕事がないという苦痛な状況を避けるためには、ある程度自分で仕事をつくりに行くということが必要になります。

周りとのコミュニケーションの中で仕事を作ったり、手伝ったり、また社内の人脈を使って新たなニーズを掘り起こしたり・・・などなど。

正直新たな仕事を作りだすという作業はとても大変ですが、それでも仕事がない状態に比べると、精神的な負担は少ないです。

また、何でもかんでも仕事を作りだせばいいというわけではなく、もちろん上司の承認を取り付けていく必要もあります。

できれば復職後はこのような身体的にも精神的にも疲れることはしない方がいいのですが、仕事がなくて辛い場合にはそうせざるを得ない場合があるのもまた事実です。

もちろん人によって事情や環境は異なると思いますが、仕事がなくて辛いという状況に陥った場合には、精神的な負担を減らすためにも何らかの対応をしていく必要があるのではないかと思います。

環境を変えることも1つの選択肢

上記のように、復職の際には精神的につらいことがいくつも存在します。

そしてこれらのことに対し、気持ち的に割り切ることができればいいのですが、現実には相当厳しいものがあります。

人間というのは、周りとの相対間で満足度が決まる生き物なので、どうしても自分が周りよりも劣後している状態にはストレスを感じてしまいます

そのような場合は、環境を変えるということも1つの選択肢です。

もちろん転職などをして環境を変えるには、体調面がある程度安定していることが最低条件です。

そして、体調面のハードルがクリアでき、上記のようなストレスを抱えながら仕事をしているような状態の場合には、環境を変えることは1つの選択肢になります。

自分が必要とされていないような状態、自分が評価されないような状態は精神衛生上よくありません。

そして、例えば転職をしてしまえば、これまでの病歴や休職歴はキャンセルアウトされるため、全くフェアーな状態から再スタートすることができます。

もちろん転職にはリスクもあります。

転職先が今の会社より良いという保証はありません。

しかしそれでも今抱えているストレスと今後ずっと抱えていて、幸せな生活が送れるのでしょうか?

抱えているストレスがうつ病の再発につながる可能性はないでしょうか?

もしこのような考えが頭をよぎるようであれば、今後の人生の設計や仕事について、何かしらかのアクションを起こす必要があるのかもしれません。

関連記事:うつ病で休職したら転職を検討すべき4つの理由

関連記事:うつ病の人が転職を成功させるための3つの注意点

まとめ

うつ病で休職し、復職後に仕事の上で辛かったことを3点ほどご紹介しました。

ざっくりまとめると、

  • 周りとの相対的な評価が著しく落ちたこと
  • 自分の役割や専門性が他人の手に渡ってしまったこと
  • 仕事がなかったこと

精神的に辛かったことになります。

うつ病で休職するということはやはり一大事です。

そのため、その前後では会社での立ち位置は大きく変わってしまいます。

その変化を割り切って受け入れられると精神的な辛さはそれほど大きくないのかもしれませんが、やはり現実的にはそんなに簡単に割り切れるものでもなく、とても苦労します。

復職の際には過去のことは一切忘れ、新たに新入社員として入り直すくらいの気持ちでいた方が精神的な負担は少なくて済むのかもしれません。

しかしながら、現実には気持ちを割り切るというのは難しく、なかなかそう簡単に割り切れるものではありません。

もしここで述べたようなことに対しストレスを感じているのであれば、転職などにより環境を変え、一度過去をキャンセルアウトすることも1つの方法です。

いずれにせよ、うつ病になったら、気持ちを切り替えて新たな生き方を模索する必要があるとよく言われますが、本当にその通りだと思います。

関連記事:うつ病で休職した場合その会社でのキャリアは諦め、新しい働き方を模索する必要がある

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